提携は、クラウドにおけるアプリケーション、プラットフォーム、インフラのすべてが対象。オラクルは自社のクラウドサービス「Fusion HCM」、「Financial Cloud」をセールスフォース・ドットコムと統合し、セールスフォース・ドットコムは「Oracle Linux」、「Exadata」エンジニアドシステム、「Oracle Database」、Javaミドルウェアといったオラクルのインフラ技術利用を標準化する。
セールスフォースのマーク・ベニオフSEOは元オラクルの幹部で、同社立ち上げ後は古巣の顧客を取り込んできた経緯もあり、これまで両者はカンファレンスなどで両者が互いのサービスを批判するなど敵対関係がたびたび報じられてきた。
今回のクラウド事業での提携は、成長率や株価の伸びが著しいアマゾンやグーグルへの対抗策だが、両社とも現在、そして今後の状況をそれほど厳しくとらえていることの表れだろう。オラクルのラリー・エリソンCEOは「顧客は、低コストでスピーディーなクラウドアプリケーションを求めている。両社が力を合わせることでそれを実現することが重要だと考えている」とのコメントを発表している。