レッドハットは、2月21日(米国時間)、企業向けLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux」の最新版「Red Hat Enterprise Linux 6.4」の提供を開始した。
同リリースではまず、並列データアクセスを提供するpNFS(パラレルネットワークファイルシステム)をサポートした。これにより、従来のNFSの課題であったクライアント数の制限やデータ量の増大によるボトルネックを解消できるという。
セキュリティが強化されたほか、Linuxベースの環境とWindows Serverの混在環境でも、相互運用が容易になっているとのこと。
仮想環境への対応も強化。「Microsoft Hyper-V」のLinuxドライバが同梱され、ゲストOSとして実行した際のパフォーマンスが向上しているという。また、「VMware vSphere」などのVMware製品や、Hyper-V向けの準仮想化ドライバーのイントールサポートも提供している。
管理機能では、コントロールグループ(cgroups)が強化され、グループ間でマルチスレッドアプリケーションの移行がスムーズに行なえるという。また、インテルのCPUに内蔵されたPMU(パフォーマンスモニタリングユニット)をサポートするパフォーマンスモニタリングツールが付属している。
そのほか、「Microsoft Exchange」とカレンダーソフト「Evolution」の相互運用性も強化された。また、クリエイター向けの機能として、新しいワコム製タブレットもサポートされている。
価格はプランや環境ごとに異なるが、最大仮想化ゲストがひとつに限定された「Red Hat Enterprise Linux Server Standard」は1年あたり10万1640円となっている。
