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Red Hat OpenStackを中核とした2つの製品パッケージを国内販売開始

レッドハット、OpenStackベースの商用クラウド基盤製品

2013年07月25日 06時00分更新

文● 渡邉利和

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 レッドハットは7月23日、OpenStack関連製品として「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform」と「Red Hat Cloud Infrastructure」の2製品を日本国内市場向けに提供開始したことを発表した。Linuxと同様に、オープンソース・ソフトウェアをベースにエンタープライズユーザー向けに安定性や信頼性を強化して製品化したものだ。

“オープンハイブリッドクラウド”実現に向けた製品

 今回発表された2製品は、いずれもオープンソースで開発されているOpenStackをベースにRed Hatがエンタープライズユーザー向けに製品化したRed Hat OpenStack(関連記事)を中核としたパッケージ製品という扱いで、端的には組み合わされるソフトウェアの数が異なる。

今回発表された2製品の構成

 「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform」は、Red Hat OpenStackと、OpenStack向けに最適化されたRed Hat Enterprise Linux(RHEL)の組み合わせであり、最も基本的な構成の製品だと言える。オープンソース版のOpenStackは元々Ubuntuベースで開発されているので、これをRHEL上で動作するように必要な改変を加えているのと同時に、RHEL側にもOpenStackが必要とする機能を一部先行で組み込んでおり、現行のRHEL 6とも微妙に異なるものだという。

 同社ではRed Hat Enterprise Linux OpenStack Platformを「先進的なクラウドユーザー、通信事業者、インターネットサービスプロバイダ(ISP)およびパブリッククラウドホスティングプロバイダのニーズを満たすよう設計されてい」るとしている。別の表現では、「ゼロからOpenStackベースのクラウドを作る場合にはこの製品だけで足りる」というパッケージでもある。

 「Red Hat Cloud Infrastructure」は、Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platformにさらに「Red Hat Enterprise Virtualization」と「Red Hat CloudForms」を加えたものとなる。想定されるユーザーは、運用中の仮想化されたデータセンターをOpenStackベースのクラウド環境へ移行させることを考えている企業/組織/サービス事業者である。

 こちらの製品でポイントとなるのはRed Hat CloudFormsだ。今年1月に買収を完了したManageIQとの統合により、CloudFormsはVMawreやHyper-Vといった仮想化プラットフォームもカバーするクラウド管理ソリューションとなっている。CloudFormsを活用することで、同社のRHEL/KVM(Red Hat Virtualization)環境だけでなく、VMwareやMicrosoftの仮想化環境を運用中のユーザーも一元的な運用管理インターフェイスを構築できる。とはいえ、現状のCloudFormsはまだOpenStackには未対応で、OpenStackで構築したクラウド環境を管理対象に含めることはできない。今後の機能拡張でCloudFormsからOpenStack環境を管理できるようになる予定だ。

Red Hat Cloud Infrastructureによる同社の“オープンハイブリッドクラウド”の完成イメージ

 この段階でパッケージ製品化したことについて同社の常務執行役員 製品・ソリューション事業統括本部長の纐纈昌嗣氏は、いち早く技術検証を開始したい先進的なユーザー向けだと説明し、現時点で数を売る気はないとしている。なお、CloudFormsはイントラネット環境での統合的な管理インターフェイスとなることを意図した製品であり、インターネット上で展開するマルチサイト環境はOpenStackで実現することになる。このため、CloudFormsからOpenStackの管理ができるだけではインターネット環境には対応できないことになるため、まずはCloudFormsからOpenStackの管理ができるように開発を行なうが、その次の段階ではOpenStackからCloudFormsの管理ができるよう、逆方向の統合も実現する計画があるとしている。

 いずれの製品も同日から提供開始で、サブスクリプション価格はRed Hat Enterprise Linux OpenStack Platformが約363万9,000円、Red Hat Cloud Infrastructureが約597万9,000円(いずれもスタンダードサポートで、2CPUソケットサーバ10台の場合の試算例)。

 なお、RHELとは異なり、まだOpenStackは進化の途中という認識から、製品のライフサイクルは半年と想定されている。このためもあり、レッドハットから直接ユーザーに対して技術支援を行なうため、当面は直接販売のみとなる。

レッドハット 常務執行役員 製品・ソリューション事業統括本部長の纐纈昌嗣氏

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