2012年10月26日の「Surface RT」(Surface with Windows RT)、2013年2月初旬の「Surface Pro」(Surface with Windows 8 Pro)と続き、Microsoft初のPC製品となる「Surface」のラインナップが出揃った。Surface RTの販売については残念な状況が伝えられていたりするが、Microsoftとしてはこの製品と市場をあきらめるつもりはないようだ。Surface Proがリリースされた直後から、「新しいSurface」に関する噂が盛り上がりつつあり、その1つが記事タイトルにもある「Surface mini」だ。
7インチの「Surface mini」?
Microsoft自身が7インチタブレットに言及したわけではなく、現在はまだ予測の範囲だ。これについてはThe Vergeのレポートが興味深い。当初予告していたふたつのSurface製品をリリースした現在、Microsoftの次の一手は何かを予測するものだ。注目はレポートの最後のほうで、Reticle Researchの主席アナリストRoss Rubin氏の予測として、Microsoftが次にリリースするのは「よりモバイルを意識したデバイス」であり、それは「より小型のタブレット」か「スマートフォンに該当するフォームファクターの製品」のいずれかになるというコメントを紹介している。
現在のSurface RT/Proは10.6インチのタッチスクリーンを採用しており、カテゴリー的には11インチのミニノートPCに近い。また、同レポートではZDNetのMary Jo Foley氏のコメントも引用しており、タブレットであれば「7インチまたは8インチサイズのWindowsタブレット」という予測も立てている。これは最近のコンシューマータブレット市場で最もホットなカテゴリーであり、AppleのiPad miniやGoogleのNexus 7が競い合っている領域でもある。当然、Microsoftとしても見過ごす理由はないわけだ。
「新しいフォームファクターの製品を
モバイル市場に提供する準備ができている」
これを裏付けるようなコメントがいくつかMicrosoft幹部から出てきている。例えば、All Things DigitalのJohn Paczkowski氏の報道によれば、今週米カリフォルニア州サンフランシスコで開催された「Goldman Sachs Technology and Internet Conference」において、Microsoft CFOのPeter Klein氏が、新しいフォームファクターの製品をモバイル市場に提供する準備ができており、実際にそうする意向であるとコメントしたという。
それが7インチか8インチかについては特に言及していないものの、27インチの大画面スクリーンから4インチの小型デバイスまで、あらゆるレンジでWindowsを提供していくのが目標だとしている。
Microsoftは、Windows OSとWindows Phoneとの間でカーネルの共通化を進めており、現在のWindows 8とWindows Phone 8はその途上にある。現在はスクリーンサイズとOSの種類に合わせてアプリの出力ターゲットを変更し、アプリストアへの申請も個々に行なう必要があるが、近い将来にはひとつのアプリコードであらゆるサイズのWindowsデバイスをカバーし、現在はPCとモバイルでふたつに分かれているアプリストアを統合する計画だとされている。スクリーンサイズやフォームファクターの異なるSurfaceの展開は、その試金石的なものとなるのかもしれない。