腕時計マニアやコレクターの中には「鉄道時計」という、プロの鉄道関係者が仕事で使用する“道具としての腕時計”に強い興味を持つ人も多い。
海外製品では、アメリカのボールウォッチが鉄道時計であることをブランドの特徴として強く打ち出している。国内ではセイコーの鉄道懐中時計やシチズンホーマー鉄道腕時計が長い歴史と実績もあり有名だ。
鉄道時計は列車の正確な運行を確実に管理することを職業とした鉄道員が使用するため、腕時計の基本としての高い精度、そして昼夜天候を問わない高い視認性とデザイン性、時刻調整などの場合にも的確に対応できる操作性に保守性が高いレベルで求められる。
スイスのモンディーン(MONDAINE)は歴史こそ新しいが、1986年からスイス国有鉄道(SBB)の公式鉄道時計を独占的に提供している企業だ。鉄道は、列車名と発着時刻で運行、管理されるため、すべての鉄道駅には時計はマストアイテムだ。
スイスのチューリッヒ中央口には、乗降客のためにモンディーンの「ミーティングポイント・クロック」と呼ばれる大きな柱時計が常設され、待ち合わせスポットとして多くの人が長く恩恵を受けている。
そんな頼りになる駅時計を腕時計にしてしまった製品が今回、筆者が衝動買いした限定モデルの「stop2go」だ。
赤と黒のデザインが特徴的な
モンディーン「stop2go」
モンディーンの腕時計の特徴は、赤と黒のカラーを大胆に配したデザイン性に支えられた視認性のよさだ。
文字盤上の時刻や分、秒のマーカーは黒く、かつくっきりとしたボールド(太字)で記され、長短の明確な同じくボールドの長針と短針、その上を極めて細かい刻みで小走りに動く針先の赤いドットの秒針が特徴だ。腕時計の裏ブタ中央にも大きな赤いポイントマークがあり、その周囲には固有の製造番号が記されている。
stop2goは、クォーツムーブメントを搭載し、3気圧防水だ。腕時計のサイズは直径が41mmと平均的。無反射コーティングのサファイアガラス風防を採用し、強度と視認性を改善している。
重量は実測で63gとグランドセイコーのオートマチックGMTより15gも軽量だ。比較的しなやかなマット仕上げの本革ストラップを採用し、腕首への装着性も快適だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

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