“塗りがわかる”って素晴らしい
すでに述べた通り、iOS版GALAPAGOS STOREのアップデートと歩を合わせるようなタミングで、Retinaディスプレイに対応する高精細コンテンツが続々登場している。
高精細版かどうかは登録端末によって判断されているため、ユーザー側での確認はいまのところできない仕様だ。対応アイコンの表示などを期待したいところだが、ファイルサイズがだいぶ大きいので、インストール時に高精細データが含まれるかは判断できるだろう。
今回サンプル例としてピックアップしたのは、俺たちのミクさんをデザインしたKEI氏によるマンガ『メーカー非公式 初音みっくす』全3巻。『月刊コミックラッシュ』で連載されていた一話完結の短編集だ。
KEI氏がイメージする初音ミクたちが好きに暴れており、多種多様な解釈ができる初音ミクならではの作品と言えるだろう。未読のファンに対しては“いいから読んどけ”的なタイトルでもある。
メーカー非公式 初音みっくすは、カラーイラスト部分のみ高精細版に対応している。解像度は2400×4096ドット! 拡大しても綺麗なミクさんがおまちかねだ。モノクロのマンガ部分は、コンテンツのデータ容量を押えるため、800×1366ドットになっている。
Retinaディスプレイのおかげで拡大しなくても台詞が読みやすいのがなによりもありがたい。このあたりは、iPad(第3世代以降)ユーザーであれば、文字の見やすさはSafriで体験しているだろうから、説明は不要だろう。そしてグッと拡大すれば、KEI氏独特の筆の運びが如実にわかる。これは嬉しい。
さて、カラーイラスト部分がRetinaの解像度の約2倍であるメリットとはなんだろうか。1つは拡大して見られる点。紙媒体でイラストを見るとき、気に入ったイラストの細部を見るためにちょっと顔を寄せるというアクションは誰しも経験あるハズ。
タブレットの場合、顔を寄せる代わりにピンチアウト(拡大)することになる。上記の通り、カラーイラスト部分の解像度は2400×4096ドットなので、気になる部分もしっかりと綺麗に見えてしまう。
特にKEI氏のイラストであれば、繊細なタッチを細部まで堪能できるのは圧倒的メリット。また、紙の単行本では小さすぎてわかりにくかった細かい部分もしっかりとわかるため、イラストを眺めるに加えて、より注視してテクニカルな部分を楽しむこともできるのだ。
