MMDは世界を「技術」と「幸せ」でつなげるツール
ここまで駆け足に、MMD登場から現在までの流れをまとめてきたが、MMDにとって大きなムーブメントがもう1つあった。それは「MikuMikuEffect」(作者:舞力介入P)の登場だ。
これは、MMDでシェーダープログラミングを使えるようにした、いわばプラグイン。たとえば、配布されている描画系のエフェクトを適用すれば、アニメチックだったMMDのモデルが、いきなりリアルな描写へと大変身する。加えて、いままでは「After Effects」といった高価な編集ソフトでしかできなかった、さまざまな動画の特殊効果――たとえば背景部分だけをボケさせて遠近感を演出する――も、簡単にできてしまう。
MikuMikuEffect(MME)を駆使した、「-TheBeautifulWorld-」(作者:ビームマンPさん)。美しいエフェクトが随所に光る。 |
こうしたMMEと、対応するエフェクトが膨大な数登場したことにより、いまやMMDは、商業CGソフトでしかできなかった領域も、確実にターゲットとしようとしている(ただしMMEは事実上、グラフィックボードが必須で、リアルタイム性というMMDの特徴を犠牲にしてはいるけど)。一昨年以降のMMD作品を見れば、こうした“MME効果”は明らかだ。
そうして今日も新しいモデル、新しいステージ、新しいエフェクトが配布され、それを使った作品が投稿され、MMDは進化を続けている。
最近、プロジェクター1つで手軽にできることもあってか、学園祭から地域のお祭りまで、日本だけでなく世界中でMMDを使ったライブが企画されているという。CGの授業でMMDを使っている学校もあるそうだ。つまりMMDへの関わり方は、動画を作るだけではなくなっている。そうした人々全員の活動がMMDというコミュニティーを支え、進化させている。これは日本が世界に誇っていいことなのではないだろうか。
最後に、第1回「MOMICUP」の優勝者にして、本家MMD杯にも参戦している、グァテマラ在住・ライクーPからのメッセージを紹介したい。やや片言で、長文になるが、ぜひ読んでいただきたい。
「MMDで夢とファンタジーを果たしてできると思います。人間は夢とファンタジーがないなら、生きるのことは難しいです。 夢とファンタジーのおかげで、たくさん人は多いことを作ってできます、なので、想像力と創作性は夢とファンタジーから生れると思います。 MMDは人に笑顔を作ってできます、それなので、MMDは素晴らしいです。人生は幸せなことがあるとつらいこともありますけど、たまに、そんなつらいことは多いなので、もっと幸せことが作ってが必要だと思います。 MMDのおかげで、私はたくさん友達をできましたが、すごく上手な人も知りました。 同じ興味の人を出会うのは最高です。MMDは世界を合ってできると思います、なんか、汎用言語になってできると思います。MMD語はよく理解できると思います。 だって、MMDで心の言語を話してできますから。言葉と文化の壁は蜃気楼だと思います、なので、心の言語は普遍ですから」(原文ママ)
さあ、あなたも……。ようこそ! すばらしきMMDの世界に。
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てなわけで、今回はお固くなってしまいましたが、次回からは笑って読める記事を目指します! 次回「大人気・ミクさんモデル15体徹底紹介編」をお楽しみに!
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