ほぼ真っ暗闇でも撮影できる
「HSナイトショット」
外観や操作感と同じく、基本的なスペックもZR200とほぼ同じだ。撮像素子は1/2.3型、裏面照射型CMOSセンサーで総画素数は1679万画素。レンズは光学12.5倍ズームが可能で、広角側は約24mm、最望遠側は約300mmになる。
よほど特殊な撮影でなければ焦点距離的には十分な範囲をカバーできる。最短撮影距離は、広角側24mm付近で約5cm、38mm付近で約1cmまで寄れるようになり、望遠側にズームしていくと徐々に最短撮影距離は遠くなっていき、300mm付近では約90cmまでになる。
撮影機能は、ZR200から新たに「HSナイトショット」「アートショット」「プレミアムオートムービー」が加わった。これらの機能は発売時期の関係でミドルレンジモデルの「EX-ZR20」にはすでに搭載されているため目新しさはないが、どれも有用な機能だ。
「HSナイトショット」は高速な連写機能をフル活用して、暗いシーンで速いシャッタースピードで複数枚撮影を行ない、画像を合成することで明るい画像にする機能だ。
通常の撮影モードではISO感度はISO 80からISO 3200までの範囲でしか設定できないが、HSナイトモードでは最大でISO 12800相当での撮影を行なうことが可能になる。
感度別撮影サンプル
上の写真は蛍光灯下でISO感度別に撮影したもの。ISO 400からノイズの発生とディテールの劣化が見られはじめる。最大感度のISO 3200になってもノイズは少ないがディテールはかなり損なわれてしまっている。しかし、細部まで気にしないのであればISO 3200でも十分な画像だろう。
HSナイトショット比較
上の写真は感度別撮影サンプルをとった場所で、そのまま蛍光灯を消した状態で撮影した。肉眼での見た目はノーマルモードの絵に近く真っ暗といっていい状態だが、HSナイトショットを利用することで明るい写真になっている。
ノーマルモードではISO 800でシャッタースピードは1/4秒になっているが、HSナイトショットではISO 12800で1/20秒になっている。HSナイトショットでは記録解像度が10M相当になってしまうが、手ブレの心配が少なくほとんど真っ暗な状況でも撮影できるのが利点だ。