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COMPUTEX TAIPEI 2012レポート特集 第22回

離陸の兆しが見えるWindows RT、姿の見えないスマートテレビ

2012年06月11日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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ViewSonicのセットトップボックス型スマートテレビ製品「VSB11」のデモ。動いているのはほとんどAndroid 4.0そのままのようだ

 COMPUTEX来場前に「製品や試作品がたくさん見られるかもしれない」と、記者が期待していたのが、スマートテレビ関連の展示だった。ところが実際に会場を回ってみても、ごくわずかな展示しかなく、完全に肩すかしであった。

 Androidベースの出展で目に付いたのは、ディスプレーメーカーの米ViewSonicと、シンガポールの企業Gajah International社の2社程度。ViewSonicは22インチ級のフルHD液晶ディスプレーに、TI OMAP4428とAndroid 4.0を搭載した一体型製品「VCD22」と、セットトップボックス型の「VSB11」出展。GajahもARM Cortex-A8ベースのセットトップボックスを2製品出展していた。

22インチディスプレー一体型の「VCD22」

 Gajahの「Android TV Box」も同様に、Android 4.0をベースにしたセットトップボックス型の端末である。赤外線リモコンでテレビに表示したAndroidやアプリを操作できるというものだ。

Gajahの「Android TV Box」のデモ。リモコンでAndroid 4.0とアプリを操作できるようだ。ボディーは楕円形の円筒型という奇抜な形状。オーソドックスなコンパクトな平形ボックスタイプもあった

 開発中という理由もあるだろうが、これらはいずれも「ディスプレーをテレビにしたAndroid端末」という程度のようで、スマートテレビで重要なテレビ放送との連携機能や、新しい使い勝手を実現するユーザーインターフェイスは見当たらなかった。時折足を止める来場者は見られたものの、強い関心を引いている様子はなく、本気でこれを商品化するつもりがあるのか、いささか疑問を感じなくもない。

 この2社以外では、ASUSTeKブースに独自のセットトップボックスが「スマートテレビ」と銘打って展示されていたが、こちらは動画再生プレイヤーが主で、アプリケーションプラットフォームとしての方向性は希薄のようだ。また、SoCメーカーであるSiSが、自社のSoCをスマートテレビ向けとして出展し、それっぽいデモを展示していた程度であった。

ASUSTeKが「O!PLAY」のブランド名で展開しているセットトップボックス型端末のデモ。デジタルテレビチューナーやEPG機能、NAS機能などを内蔵しているそうだが、どちらかと言えばスマートテレビと言うより、ネットワークメディアプレーヤーのようだ

SoCメーカーのSiSは、SoCの「SiS691」をスマートテレビ用としてアピールしていた。Android 4.0に対応し、3Dステレオ映像表示やOpenGL ES 2.0対応のグラフィックス機能を備えるという

 2011年の末に、グーグル会長のエリック・シュミット氏は「2012年の夏までには、店頭に並ぶテレビの大半にGoogle TV機能が組み込まれる」と述べたと伝えられている。しかし、世界中の機器ベンダーに対してコンポーネントや製品を提供する企業が集まるCOMPUTEX TAIPEIの場で、これほど存在感がないということは、Androidベースのスマートテレビや端末が、シュミット氏が述べるように広がりつつあるとは考えにくい。

 COMPUTEX会場での様子を見る限りは、すでにありふれている「ストリーミング動画視聴機能搭載」を超えた、スマートテレビならではの機能と操作感を実現した製品が多数登場してくるまでには、まだ時間がかかりそうだ。

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