スマホ用アプリの移植を考慮した?
スナップ画面の横解像度
320ドットはVGA(横640ドット)のちょうど半分であり、ちょっと前の携帯電話でよく使われた「HVGA」(Half VGA、320x480)や「QVGA」(Quarter VGA、320x240)の画面サイズでもある。
スナップ側の画面サイズが固定されているのは、簡易表示を行なうアプリケーションを作りやすくするためだという。簡易表示はアプリケーションが、通常の表示とは別に持たねばならない、特別な表示状態である。アプリケーションの作り方によっては、自身が持つ表示レイアウト変更機能で対応可能な場合もあるだろうが、ユーザーの利便性を考えると、簡易表示時はそれに最適化された表示が望まれる。
この点は最低解像度の問題と同じで、横幅だけであってもドット数が決まっていることは、開発者の負担を減らすことになる。また用意するビットマップなど、解像度に影響されるリソースも一種類で済む。
「Building Windows 8」ブログでは、既存のスマートフォンやタブレット用アプリをWindows 8に移植することを想定しているのか、「さまざまな携帯電話プラットフォームで使われている一般的なサイズなので、すでにデザインが完了している場合も多い」といった表現がある。
現行のWindows Phoneでは、縦長画面で横幅は320ドットか480ドットと固定されているため、基本的にWindows Phone 7のアプリケーションは、320ドットでの表示が可能なように作られている。Windows 8のスナップ機能が320ドットという横解像度になったのは、Windows Phone 7との共通性も考慮しているのだと思われる。
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