これだけの機能を盛り込んで1万6980円はバーゲンプライス!?
それにしても、この機能を見てしまうと、1万6980円はかなりお買い得な価格と感じてしまう。赤字覚悟の価格設定なのかと疑いたくなるほどだ。
しかし、渋谷さんいわく「赤字は出ないようにきちんとコストを設定しています(笑)」とのこと。「地デジレコーダーキット「torne」が9980円ですから、高いと感じる人もいるかもしれません。とはいえ、こちらが必要と考えた機能はきちんと盛り込んでいますから、一般的なNASやBDレコーダーと比べれば値頃感を感じてもらえると思います」。
機能はもちろんだが、やはり使い勝手を体験してしまうと、驚異的な価格だと言わざるを得ない。torneユーザーはもちろんだが、VAIOユーザーやPS Vitaユーザーも気になる人は多いだろう。
この点について渋谷さんは「nasneは、torneでBS放送などを録画したいというニーズに応える製品ですが、それだけに止まらず、多彩な機器と接続できる製品です。これはPS3が他社のテレビでも普通につながるのと同じで、多彩な機器と幅広くつながって快適に使えることをコンセプトにしています。決してtorne専用と思わず、PS Vita用レコーダー&個人用NASとして活用するなど、いろいろな使い方をしてほしいですね」と語った。
torneは登場したときから、カジュアルなテレビ録画の楽しみを広げる今までにないスタイルを提供してきたが、nasneの登場でそれがさらに一歩前進したようだ。もちろん、地デジレコーダーキット「torne」とnasneによるテレビ録画はまだまだ進化は止まらない。
「まだまだやってみたいことはたくさんあります。ネットワークを介して機器がつながることで、これまでのテレビやBDレコーダーの作り方を変えられるような気がしています。テレビの内蔵チューナーをはじめ、意外といろいろな機器に内蔵されているテレビチューナーをtorneでまとめて制御してしまうのも面白そうです」(渋谷さん)
「個人で気軽に使えるメディアサーバーとしても活用してほしいですね。NASというちょっと敷居の高いイメージを打ち破って、より一層ハードウェアを感じさせずに使ってもらえるようにしていきたいです」(河原さん)
「ぼくらはゲーム機のメーカーですから、もっと遊べる要素を加えたい。テレビ録画+αの楽しさを盛り込んでいけるといいですね」(西沢さん)
話を聞いていると、どうもテレビ録画ができるNASというだけでは終わらないような気がしてきた。誰もが気軽に使えるメディアサーバーが今後どのように進化していくのかもとても興味深い。
すでに予約も盛況のようだが、発売後多くのユーザーが活用しはじめると、ますます大きな話題を集めることになるだろう。