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NAS型レコ「nasne」のありえないサクサク感を体験!

2012年05月18日 14時00分更新

文● 鳥居一豊

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外部機器とは思えない快速レスポンスにびっくり!
torne自身も大幅強化!

商品企画部 ハードウェア企画課 課長の渋谷清人さん

商品企画部 ハードウェア企画課 課長の渋谷清人さん

 こうして概略を説明しただけでも、nasneはどうやら筆者が安易に考えていたような代物とは違うらしい。

 商品企画部ハードウェア企画課の渋谷清人さんいわく「nasneで実現できるBS放送などの録画は機能だけを見れば、レコ×トルネとほぼ同様です。これはどちらもDLNAとDTCP-IPで実現しているためです。大きく違ってくるのはその操作感です」とのこと。

 さっそく実機の動作を確認すると「うちのtorneと違う!!」と感じる部分がたくさん出てきた。

 まず、「チャンネルパネル」と呼ばれる同時間帯の他局の放送番組を知らせる表示が可能なのだが、これがとんでもないハイレスポンスで動く! BSチャンネルの切り替えもわずか2秒ちょっとで、これはtorneの地デジのチャンネル切り替えとほとんど変わらない速さだ。LAN越しに繋がった外部のネットワークレコーダーとはとても思えない挙動だ。

Worldwide Studios JAPANスタジオ インターナルデベロップメント部ゲームデザイングループ クリエイティブディレクターの西沢学さん

Worldwide Studios JAPANスタジオ インターナルデベロップメント部ゲームデザイングループ クリエイティブディレクターの西沢学さん

 これについて、インターフェースデザインなどを担当したゲームデザイングループ クリエイティブディレクターの西沢学さんは「TVアプリケーション「torne」とnasneの情報のやりとりの仕組みを細かく詰めて、内蔵チューナーと変わらないスピードを徹底的に追求しました」と説明してくれた。ちなみに、torne以外の機器との組み合わせではここまでのスピードは実現できない、とのことだ。

 torneの魅力と言えば、いかなるBDレコーダーでさえも遠く及ばない快速のユーザーインターフェース。この魅力が、nasneでのBS放送でもそのまま使えるのは素晴らしい。

 そして、録画した番組の再生も同様だ。torneでは、再生中の番組は音声付きの早見再生や早送り/早戻し、一定時間間隔で番組のサムネイルを表示し、サムネイルの場面にジャンプする機能があるが、これらの機能も、そのレスポンスもnasne側で録画した番組の再生でもまったく変わらないのだ。

 さらに驚かされるのは、nasneは同時に2台の機器からのアクセスを受け付けるというのだ。たとえば、nasneで録画した番組をtorneで再生中、VAIOではBS放送などの視聴や録画ができる。

 取材時のデモンストレーションでは、2台のtorneで同じnasneの中の別の番組をそれぞれで再生。その状態でも動作のレスポンスが鈍るようなことはなかった。

 nasneのチューナーは1台なので、放送視聴や録画中はほかのチャンネルを見たり録画することはできない。地デジレコーダーキット「torne」と組み合わせて使う場合、地デジチューナーがあるので、地デジに関してはそちらで視聴や録画ができる。

 もしもnasneが2つあれば、空いているnasneのチューナーを利用してBSの視聴や録画も可能になる。こうしたチャンネルの振り分けはtorneが自動で行なうので、ユーザーは複雑なことを考える必要はない。このあたりはかなりよく作り込まれていると改めて実感する。

ペリフェラル事業部開発部 2課 課長の河原裕幸さん

ペリフェラル事業部開発部 2課 課長の河原裕幸さん

 nasneの開発を担当した、ペリフェラル事業部 開発部 2課の河原裕幸さんは「こうした機能については、思いつくままに盛り込むのではなく、1万6980円という価格の中で、徹底的に必要なものとそうでないものを吟味しました。今までの地デジキット「torne」にBSチューナーが内蔵されたようなネットワーク接続を感じさせない使い勝手を実現するためには、かなり苦労しましたが(笑)」と語ってくれた。

 正直な感想を言ってしまえば、レコ×トルネとBDレコの組み合わせよりもいろいろな面で進化している。しかも、nasneの場合はレコ×トルネの購入は不要というのも少々悔しくは感じる。それくらい、nasneは価格的な魅力が大きく、使い勝手はそれ以上となっている。

 続いて録画した番組リスト。従来通り録画日時やジャンル別などのソート表示が可能。torneのほかにBDレコやnasneを接続した場合、それぞれのHDDごとに番組を表示することもできるが、基本的には一括管理される。「どのnasneで録画したんだっけ?」などと迷う必要もなく、基本的に特に保存先を意識する事なく、みたい番組を再生できるのだ。

 この一元管理の快適さは、快速GUIと相まってレコ×トルネでも感激したが、nasneなら放送視聴もできるため、さらに一体感が増している。

 ちなみに、torneに同時接続できる機器は、nasne/BDレコを合わせて最大4台。BDレコは2台までなので、同時録画を行なえる最大数はBDレコ×2(3チューナー機×2)+nasne×2となり、地デジならtorneの地デジチューナーを足して9番組。BSなどならば8番組となる。24時間全チャンネル録画というわけにはいかない(予約作業が大変だ)が、同時録画数ならば、他社の全録タイプのレコーダーを上回る。

 番組の予約は基本的に同様。予約設定画面では、録画先として登録したnasneやBDレコを選択可能。繰り返し録画や録画モード(DRおよび3倍モード)の選択が可能だ。

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