遮音性の高い肉厚シリコンイヤーチップも用意
AH-Cシリーズは、2Wayのバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを採用したインイヤーヘッドフォンで、ハウジング部分に亜鉛ダイキャストを使用している。この素材は試聴を重ねて決定したもので、アルミ合金などに加え内部損失が高いため、こちらも不要な響きを低減できる効果があるという。
イヤーチップには低反発特殊ポリウレタンのほか、一般的なシリコンおよび肉厚の二重型シリコンという3種類を用意。二重型シリコンのイヤチップは、硬質であるため耳の穴にうまくなじまない場合もあるが、ピッタリとはまれば、90dBの騒音を100Hz付近で23~4dB程度抑制できるという。これは一般的なシリコンチップに比べ4~5dB遮音性が向上する計算だ。
これ以外にもタッチノイズを低減するため、ケーブルブッシュを長めにし、装着時にほほで支えるなど形状にも配慮した。補聴器を開発している米スターキー社と協業し、4000件の耳型を使った調査もした。ケーブル長は1.2mでiPhone対応のリモコン、マイクなどを装備。本体にはカラビナ付きのキャリングケースが付属する。
なお、デノンはこれ以外にもヘッドフォン製品の大幅拡充を計画しているようで今回のMusic Maniacs以外にも、「Street Fation Generated」「Sports/Fitness」「Travel」といったカテゴリーと想定するユーザー層が提示された。「生活ファッションの一部となる“ライフスタイルヘッドフォン”への挑戦」の実現のため、高音質にこだわった多彩なラインアップを提供していくという。
なお、新コンセプトのヘッドフォン/イヤフォン製品については今夏に公開予定の「ライフスタイルヘッドホンサイト」(2012年5月12日時点で未公開)にて順次明らかにしていくという。