Exchange Serverを運用している仮想マシン向け機能も搭載
vSphereバックアップ特化で低価格!「Acronis vmProtect 7」
2012年04月24日 07時00分更新
4月23日、アクロニス・ジャパンはVMware vSphereに特化した小規模環境向けバックアップ&リカバリ製品「Acronis vmProtect 7」を発表した。販売開始は4月24日で、価格は6万円など。
Acronis vmProtect 7は、vSphere(ESX/ESXi)自体やその上で動作する仮想マシン(VM)をNASなどにバックアップする。操作はWebブラウザから可能で、バックアップは4つのステップ、仮想マシンのリストアも3ステップで可能など、簡単な操作で利用できることを特徴とする。
低価格な製品ではあるが、P2Vが無制限に可能で、仮想マシンのレプリケーション、フェイルオーバーやフェイルバックに対応。さらにバックアップデータの重複除外も標準搭載する。重複除外はブロック単位で行なわれ、VMイメージ内部での重複除外だけでなく、異なるVMに存在する重複データの除外も可能だ。また、「ユーザーからの要望が多かった」(アクロニス・ジャパン セールスエンジニアリングディレクタの吉田幸春氏)というESXiホストのベアメタル復元機能も搭載。異なるハードウェアへの復元も可能だという。
Exchange Serverを運用している仮想マシンに対しては専用機能を用意しており、バックアップ時のトランザクションログの切り捨てが可能であり、Exchangeデータベース全体/メールボックス単位、さらに個別メール単位でのリストアが行なえる。
バックアップ方式は、初回のフルバックアップ以後は増分バックアップのみとなり、任意のタイミングでのフルバックアップなどは行なえない。そのままでは増分データが増え続け、リストア時のデータ作成に時間がかかってしまう。そこでvmProtect 7は、有効期間が切れたブロックを「空き」してマークし、古いデータの整理を高速に処理する「Always Incremental Backup」機能を搭載する。
バックアップを行なうエージェント(サーバー)は、vSphere用の仮想アプライアンスもしくはWindows用アプリケーションとして提供される。サーバー台数を増やしたくない場合は仮想アプライアンス、バックアップ時の負荷を他の仮想マシンに及ぼしたくない場合などは、専用サーバーを用意してWindows用アプリケーション版を導入することになる。
製品はライセンス版とパッケージ版を用意。パッケージ版は、インストールプログラムや利用ライセンス、そして初年度保守の契約がセットになっており、ライセンス版のような事前の契約などが不要なため、必要になったらすぐに購入できるメリットがある。また、保守契約のスタートが利用開始時(ライセンス版は購入時)のため、事前に購入しておくことも可能だという。
価格はパッケージ版が6万円。ライセンス版は、1~9ライセンス購入で1ライセンスあたり6万円、25~49ライセンスで5万1000円。課金は1CPU単位で、2Wayサーバーで利用する際には12万円(6万円×2)などとなる。
購入ライセンス数 | 1ライセンスあたりの標準価格 |
---|---|
1~9 | 6万円 |
10~24 | 5万5200円 |
25~49 | 5万1000円 |
50~99 | 4万8000円 |
100~249 | 4万5600円 |
なお、前バージョンの「vmProtect 6」はワールドワイドで発売され、2011年11月には国内投入も発表されたが発売には至らず、今回のvmProtect 7が初登場となる。