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とある書き手の小物調査ーガジェットチェックー 第18回

Web上で画像編集もできるフォトブックサービスをチェック

2012年04月05日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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25MBまでの写真に対応しているので
デジタル一眼レフの画像でも問題なし

 女子高校生卒業とモデルスタート1年目ちょっと手前なので、今までのモデル業務の写真を取りそろえてみることにした。写真を選ぶ際にレイアウトを検討することも含めて、30~50枚ほどを用意しておくといい。cocoalでは、20~40枚の写真の用意を推奨している。枚数が多くても、サービス内でお気に入り登録ができるし、レイアウト変更で見開きあたりの掲載枚数を変更できるので、まずは解像度の高い写真を集めよう。

 1枚あたりのファイルサイズ25MB(または2500万画素)まで対応と、デジタル一眼愛用者も気にせずアップできる。sRGBにも対応しているため、Web用の色域に合わせる手間もない。後述しているが、ブラウザー上で写真の補正やエフェクトといった操作が可能なため、加工ソフトを持っていない人も安心していい。また解像度が足りない場合は、その旨を示すアイコンが表示される。近年のスマホやフィーチャーフォンで撮影した写真の場合は、そのアイコンはまず表示されないはずなので、いろんな写真を準備しておくといいだろう。

というわけで選定した写真50枚。写真は一括アップロードが可能だ

アップロードした写真はサムネイルで表示され、お気に入り登録や写真の回転が行なえる。回転は後からも実行可能なので、ここではお気に入りを決めていくといい。また撮影日順とお気に入り優先のソートもできる

画面の回転はプレビュー付き

選べるテーマは6種類
自分でレイアウトも可能

 レイアウト作業に入る前に、ブック全体の設定を行なう。ブックタイプにはワイド、スクエアの2つがある。ワイドの場合は見開きで56cmになり、高級感がでるので、とりあえず自分用に作ってみるのなら、こちらがオススメだ。テーマにはシンプル、ダイナミック、クレヨン&水彩、トラベル、ウェディングクラシック、アナログアルバムの6種類。筆者はアナログアルバムを選んでみた。価格は画面左下に常時表示されるので、予算と相談するといいだろう。レイアウトタイプは「お気に入りを大きく」「1ページに1枚ずつ」「自分でレイアウト」の3通り。慣れているのなら、自分でレイアウトでもいいが、配置テンプレートは豊富なので「お気に入りを大きく」を選んで、レイアウトを変更していくのがオススメだ。

ブック設定画面。テーマは6種類からの選択が必須。後からでも変更可能なので、サンプルを見ながら決めていこう。またページ数を変更すると、左下の価格が変更されるのも親切

シンプル。クセのないシンプルなデザイン中心。イメージ作りに困ったら、これでよさそうだ

ダイナミック。挑戦的なレイアウトが多く、テーマをしっかり決めておかないと不発に終わりそうだが、今回のようなテーマの場合は意外とマッチしそう

クレヨン&水彩。お子さん写真用にピッタリといった雰囲気になる

トラベル。旅行な感じのデザイン。レイアウトもちょっと踊っている感じのものが多く、扱いやすい

ウェディングクラシック。ほかのデザインと比べると、高級感と落ち着きを重視したデザインになっているが、コメントを入れやすいレイアウトも多い

アナログアルバム。懐かしい雰囲気になりつつ、かつシンプル同様にクセが少ない。筆者はこのテーマが一番気に入った

 またお気に入りを選択して、ブック設定を終えると自動的にレイアウトを行なってくれる。かなり適切にレイアウトしてくれるので、場合によってはそのままでOKということもあるだろう。もちろん、写真の編集は1枚ごとに行なえるので、微調整も簡単だ。

写真加工やテキスト設定も豊富で見せ方自在

 ブラウザーオンリーとは思えないほど、見せ方にこだわれる編集機能に注目したい。まずテキストは、横書き・縦書きだけでなく、明朝体やゴシックから手書き風までのフォント28種類を用意している。フォントサイズやフォントカラーなども変更可能なので、写真やレイアウトに合わせた雰囲気を演出しやすい。コメントは写真以外の余白だけでなく、写真上にも配置できるため、旅行であればそのときのインプレッションを入れてみたり、結婚式であれば新郎新婦へのメッセージでも入れてみたりと、遊べる部分といってもいいだろう。

画面下の「コメント」からテキストを挿入できる。フォントやフォントサイズ変更、フォントカラー変更など機能が豊富だ

レイアウトによってはコメントゾーンがあるため、ごりごりと書いていくといいだろう

写真によっては手書き風フォントがマッチする。ちなみに写真はスカウト初日の写真

縦書きにも対応。テキストボックスの大きさを変更すると、自動的に折り返してくれるため、文字配置も楽しめる

 写真加工は拡大縮小、回転のほか、5種類の補正と色調変更、明度変更ができる。補正には鮮やかにするものや逆光補正もある。この機能の良いところは、ビフォーアフターが確認できるところだ。ブラウザー上でどうなるかがわかるため、出力まで不安になることはないハズ。それらの操作は写真1枚ごとに行なえるため、コンデジばかりで絵作りに不安な人はとくに試してほしい。

 また見開きごとにレイアウトや背景色、写真の枚数とデザインの変更もできる。とくにデザイン変更は使いやすいものが多く、迷ってしまうが、そこもアルバム作りの楽しさでもある。困ったときは「おまかせチェンジ」でサービス側に任せてみるのもいいし、さらに写真を追加したい場合は、編集画面でも写真をアップロードできる。このあたり、使い勝手にこだわっている部分で、実際に操作してみると、ジャストシステムがかなり力を入れていることがわかるだろう。

拡大縮小と回転はプレビュー状態から行なえるため、微調整効率がいい

補正と色調、明度変更はビフォーアフターが確認できる。変更した写真を複数使用している場合、そのすべてに反映されるため、雰囲気違いの写真を複数用意したい場合は、リネームしてからアップロードしよう

補正アルゴリズムは大雑把ではない。写真のように「人の顔を適切に」を選択して、明度を最大にしても不自然にならないことからも、丁寧な作りがうかがえる

見開きあたりの写真枚数に応じてレイアウトが用意されているため、テーマ利用でも自由度が高く、作り込める

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 ハードカバーなので、ソフトカバーのサービスよりは1冊あたりのコストはやや高めになるが、豊富な機能と6色印刷、高級感溢れるハードカバーなどからすると、低価格に属する。結婚式のお祝いにもいいし、旅行のメモリアルにもオススメ。筆者のように何かしらの記念として作ってもいい。写真集とは本来自由に遊べるものだし、1テーマに沿って写真を配置するのも楽しい。自由度のあるインターフェイスで、写真選びの楽しい苦悩やアナログアルバムと同じようにレイアウトに困るのも醍醐味だろう。楽しく悩みながら、気合いの入った写真集を作成してもらいたい。

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筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター、ときどきフォトグラファー。今年度は興味を持ったジャンルに容赦なくダイヴしていきたい系男子として、それなりにがんばってみようと思うなど。


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