このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

「まるでロケ番組」のような行楽風景が撮れる進化した最新ビデオカメラたち 第1回

ブラリ街歩きに最適なビデオカメラはこれだ!!

2012年03月05日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 スマートフォンの爆発的な普及のために売り上げが伸び悩んでいるAV機器は数多い。HDビデオカメラもそのひとつで、ハイビジョン画質の動画撮影は、スマホをはじめ、コンデジでもできるし、より高画質な撮影という点でもデジタル一眼の動画撮影の勢いに押され気味な印象だ。

 しかし、だからこそHDビデオカメラを発売する各社は、一層の努力をして「HDビデオカメラならでは」のメリットや新提案を盛り込み、魅力的な製品を投入している。どちらかというと苦しい状況に見える時期の方が、優れた製品が生まれることは多いのだ。

 そんな最新HDビデオカメラを、実際に使いながらその実力を検証するこの特集。今回は、HDビデオカメラで重要度の高い「手ブレ補正機能」に注目した。

手ブレ補正機能がさらに強化された各社の上級モデル

 まずは、今回使用する各社のHDビデオカメラとそのラインナップの概要を紹介しよう。いずれも今年の春に発売された、または発売される最新モデルだ。

キヤノン「iVIS HF M52」

キヤノン「iVIS HF M52」

 まずは、キヤノンの「iVIS」シリーズ。今春は、ハイエンドモデルの「HF G10」は継続で、ミドルクラス以下のモデルが一新された。同社は昨年モデルで業務用ビデオカメラと同じ撮像素子「HD CMOS PRO」の搭載で話題になったが、これをミドルクラスのモデルにも採用してきている。今回は、そのHD CMOS PROを使った「HF M52」(実売価格7万5000円前後)を使用する。

パナソニック「HC-X900M」

パナソニック「HC-X900M」

 パナソニックの「愛情サイズ」ビデオカメラは、手ブレ補正を「5軸ハイブリッド手ブレ補正」に強化。なかでも、今回取り上げる「HC-X900M」(実売価格11万円前後)は、同社のハイエンドモデルの特徴でもある3MOSモデル(3つのMOSセンサーでRGBの三原色を独立して取り込む)である。レンズも光学特性に優れた「ライカDCレンズ」を採用するなど、画質の実力を高めている。

JVCケンウッド「GZ-G5」

JVCケンウッド「Everio GZ-G5」

 JVCケンウッドの「Everio」は、より高解像度の撮影を追求したハイエンドモデル「GZ-G5」(実売価格10万円前後)を使用する。F1.2のより明るいレンズの搭載や手ブレの補正エリアを拡大した「パワードアクティブモード&光学式手ブレ補正」などが特徴だ。

ソニー「ハンディカム HDR-CX720V」

ソニー「ハンディカム HDR-CX720V」

 手ブレ補正機能と言えば「アクティブモード」で一世を風靡したソニー「ハンディカム」。新たに「空間光学手ブレ補正」を搭載した上位モデルも加わったことが大きな話題だ。このほかにも、撮影した映像を本体だけで大画面投射できるプロジェクター機能を内蔵したモデルも投入。プロジェクター内蔵はすでに前例のある機能だが、撮影した映像を手軽に大画面表示できるのは、HDビデオカメラの活用範囲を広げるものと言えるだろう。

 今回は、空間光学手ブレ補正搭載の高画質モデル「HDR-CX720V」(3月9日発売、予想実売価格12万円前後)を取り上げた。ただし、残念ながら実機の貸し出しスケジュールの都合で横並びの評価は行なえず、本機のみ別の場所で撮影テストを行なっている。このため、撮影映像のレビューについても別枠で取り上げることにする。

各機種の主なスペック
HF M52 HC-X900M GZ-G5 HDR-CX720V
メーカー キヤノン パナソニック JVCケンウッド ソニー
撮像素子 1/3型 HD CMOS PROセンサー 1/4.1型MOSセンサー×3 1/2.3型 裏面照射CMOSセンサー 1/2.88型 Exmor R CMOSセンサー
動画撮影時の
最大有効画素
207万画素 657万画素 477万画素 614万画素
光学ズーム 10倍 12倍 10倍 10倍
動画(16:9)撮影時の
焦点距離(35mm換算)
43.6~436mm 29.8~368.8mm 29.5~406mm 26.0~260mm
F値 F1.8~3.0 F1.5~F2.8 F1.2~2.8 F1.8~3.4
動画記録方式 AVCHD
(最大約24Mbps)
MP4(最大9Mbps)
AVCHD
(最大28Mbps)
MP4(最大28Mbps)
AVCHD
(最大28Mbps)
AVCHD
(最大28Mbps)
MPEG-2(9Mbps)
液晶モニター 3型(約23万画素)
タッチパネル式
3.5型
(約115.2万画素)
タッチパネル式
3.5型(約92万画素)
タッチパネル式
3.0型(92.1万画素)
タッチパネル式
内蔵メモリー 32GB 64GB 64GB 64GB
外部記録メディア SD/SDHC/SDXCメモリーカード SD/SDHC/SDXCメモリーカード SD/SDHC/SDXCメモリーカード SD/SDHC/SDXCメモリーカード
メモリースティックPROデュオ/PRO-HGデュオ
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) 68×121×64mm 67×150×72mm 57×129×63mm 67.5×124×72mm
撮影時重量 約365g 約490g 約400g 約645g

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中