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「まるでロケ番組」のような行楽風景が撮れる進化した最新ビデオカメラたち 第1回

ブラリ街歩きに最適なビデオカメラはこれだ!!

2012年03月05日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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夜の街もきれいに撮れるカメラはどれ?

キヤノン HF M52はノイズ感が少なめでありながら、暗部がよく再現されている。水面に映るネオンの赤や青い光も鮮やかだ

キヤノン HF M52はノイズ感が少なめでありながら、暗部がよく再現されている。水面に映るネオンの赤や青い光も鮮やかだ

パナソニックのHC-X900Mは、ややノイズ感が目立つものの、潰れがちなビルの壁面などもかなり明るめに再現される。夜の街の華やかさがよく出ている

パナソニックのHC-X900Mは、ややノイズ感が目立つものの、潰れがちなビルの壁面などもかなり明るめに再現される。夜の街の華やかさがよく出ている

JVCケンウッドのGZ-G5は、暗部が少々苦しい印象。ただし、ネオンの光はもっとも鮮やかで、黒が沈んだ映像と相まって夜景としては華やかで美しい

JVCケンウッドのGZ-G5は、暗部が少々苦しい印象。ただし、ネオンの光はもっとも鮮やかで、黒が沈んだ映像と相まって夜景としては華やかで美しい

 夜間の街並みの撮影にも挑戦してみた。シチュエーションは街のネオンが映った川で、周囲に街灯があまりない比較的暗い場所だ。

 キヤノンのHF-M52は、暗く沈んだ水面やネオンの鮮やかな光もしっかりと撮影できている。暗部のノイズ感も比較的少なめで、低照度撮影でもなかなか見通しがよい映像となっている。強いて言えば、色温度がやや低めになる傾向が顕著になり、重たい印象になっている。

 パナソニックのHC-X900Mの場合、夜の川岸を映したシーンでは、多少ノイズ感は出てしまうものの、暗いビルなどの色がきちんと描かれ、かなり色の豊かな再現になっている。

 JVCケンウッドのGZ-G5は、ネオンのピンクやブルーの色彩は明るく鮮やかで、ネオンに照らされた水面のゆらめきなどもクリアに再現した。ただし、暗部はノイズこそ少ないが全体に潰れ気味で見通しはよくない印象だ。

 それぞれの映像に違いはあるが、圧倒的な差とは言いにくいレベル。見た目に近い夜の雰囲気という点ではキヤノンが好ましいが、色温度が低めで明るい光が全体に黄色っぽくなる傾向のある点が気になった。

真っ暗な部屋でスマホの画面だけが光る……
そんなシチュエーションでも撮れる?

キヤノンの HF M52を使って暗室で撮ったカラーペンの映像。さすがにかなり暗いものの、各色の色はきちんと識別できている

キヤノンの HF M52を使って暗室で撮ったカラーペンの映像。さすがにかなり暗いものの、各色の色はきちんと識別できている

パナソニックのHC-X900Mは、キヤノンに比べると暗い印象に感じてしまうが、各所の色はなんとか判別できるレベル。ノイズはもっとも少ない

パナソニックのHC-X900Mは、キヤノンに比べると暗い印象に感じてしまうが、各所の色はなんとか判別できるレベル。ノイズはもっとも少ない

かなり暗いと感じるし、色の識別も難しくなってしまう。ノイズも少なく十分実用レベルだがライバルとは差がついた

かなり暗いと感じるし、色の識別も難しくなってしまう。ノイズも少なく十分実用レベルだがライバルとは差がついた

 最後は低照度撮影の実力を確かめてみた。完全な暗室に12色のカラーペンを置き、スマホの画面の明かり(バックが黒のアプリ一覧画面)だけで撮影をする、という過酷なテストだ。

 キヤノンのHF-M52はかなりの実力を発揮し、暗めの映像ながらも各色の色がきちんと出ていた。これは大きな撮像素子のメリットが出ている部分だろう。

 パナソニックのHC-X900Mもかなり暗くなってはしまうものの、色の違いなどはよく再現できていた。色の出にくい下の方のペン軸部分もなんとか色がわかる。

 JVCケンウッドのGZ-G5は、全体的に暗く潰れた印象になってしまい、色の判別もしにくいと感じた。過酷なテストではあるが、高感度という点ではライバルに差をつけられた印象。

 ここでは、もっとも暗部の色をはっきりと再現したキヤノンがNo.1。ここまで極端な環境はともかく、暗めの場所でも暗部までしっかりと捉えることができそうだ。

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