2月21日、日本マイクロソフトとNPO法人「育て上げ」ネットは、協働で取り組んでいる「東北UPプロジェクト」におけるICTスキル講習の公開講習を実施した。
「東北UPプロジェクト」とは、東日本大震災の被災地である東北三県(岩手県・宮城県・福島県)の被災者を対象に実施されている就労支援プログラム。
「被災者へのWindows 7、Office 2010およびOffice 365を主体としたITスキル講習の実施」や「支援を行なうNPOへのICT講師育成研修の実施」といった取り組みを通じて、被災地の就労を支援する活動だ。
今回は、3月の開始を予定している被災者へのICTスキル講習に向けて、講師を務める現地のNPO法人のスタッフを対象として模擬講習を実施。その講習内容の一部を公開した。
参加したNPO法人 | ||
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所属団体 | 活動地域 | 備考 |
@リアスNPOサポートセンター | 釜石 | 震災以前からあるまちづくりを目的としたNPO。東北UPプロジェクトと釜石市緊急雇用事業を連携させる予定。 |
いわてNPO-NETサポート | 大船渡、大槌、北上 | 震災前からあるNPOの活動基盤強化を目的とした中間組織。東北UPプロジェクトでは、おもに大船渡・大槌の仮設住宅の支援員に対して、ITスキル講習を実施予定 |
Save TAKATA | 陸前高田 | 震災後に、県外に出た陸前高田出身者を中心に立ち上げたNPO。 |
BHN テレコム支援協議会 | 石巻、女川、登米 | 震災前からある情報通信の分野で途上国支援をしているNPO。3.11以降、被災地支援に取り組む。 |
寺子屋方丈舎 | 会津若松 | 震災前からある不登校・引きこもり・ニートと呼ばれる若者支援をするNPO。震災後は会津地域に避難してきた被災者の支援を実施(避難者の数は1万人を超えている)。 |
模擬講習は日本マイクロソフトの仙台支店で開催。被災地から選ばれた5つのNPO団体から、13名が講習に参加していた。
公開されたのは、2日間実施される講習のうちの「ICT講習ロールプレイ(模擬講習)」「クラウドサービスを活用した情報共有方法」の部分。講習には、今回のプロジェクトに参加する現地NPOのスタッフが13名参加した。
「ICT講習ロールプレイ(模擬講習)」では、Office2010の利用方法を講師役の現地NPOスタッフが案内。ほかのスタッフが生徒役となり、講習のロールプレイを進める形式だ。まずは、釜石市で活動している「@リアスNPOサポートセンター」の横澤京子さんが、講師役を務め、プロジェクターに映る画面を指し示しながら、Excelの操作の模擬講習を進めた。
説明をひと通り終えると、本講習の講師や生徒役のスタッフから、教え方の良い点や修正点といったフィードバックが行なわれ、ロールプレイが終了となる。
横澤京子さんのロールプレイが終わると、続いて、石巻市のNPO法人である「BHNテレコム支援協議会」の阿部真司さんが講師役を務め、Wordの操作を教えた。説明が終わると、横澤京子さんのときと同様に、本人へのフィードバックが行なわれ、ICT講習ロールプレイは終了した。
今回の講習に参加したスタッフは、1か月後に試験が実施され、合格者だけが講師になれるという。