リモコンアプリは「Digital Media Render」(DMR)で拡がる?
従来のリモコンは、その名のとおり「遠隔操作」だけ考慮されていればよかった。しかしスマートフォンがリモコンの機能を兼ねるとしたら、スマートフォン側にあるリソースを活用したほうがいい。スマートフォン上のビデオ/音楽や写真もテレビ側に表示して、シームレスに楽しめるリモコンアプリがあれば、それに越したことはないはずだ。
アップルは、すでにそれを「AirPlay」である程度実現している(関連記事)。しかし、現状「Apple TV」が必須となるため、視聴環境をApple TVを中心としたものにいったん切り替える必要がある。地デジを見ている途中で即座にスマートフォン上のビデオ/写真の再生を始める、といった使い方ができない。この“ひと手間”の解決には、テレビそのものの機能としてビデオ/写真を再生できるほうがベターだ。
そこで注目したいのが、DLNAの規格のひとつ「Digital Media Render」(DMR)。テレビにDMR機能があれば、スマートフォン側から指定したビデオ/写真、そして音楽をテレビへ「プッシュ」できるのだ。SONY製品などDMR対応テレビは増えつつあるため、このような使い方が一般的になるのはそう先のことではないはず。スマートフォン側に、「Digital Media Controller」(DMC)と「Digital Media Server」(DMS)の機能を備えたリモコンアプリを提供すればいい話だろう。
現在のところ、筆者の書斎にある「SONY BRAVIA KDL-40EX720」でそのような使い方をしようとすると、メーカーが提供するリモコンアプリ「Media Remote for iPhone」(無料)と、「DiXiM DMC」(350円)のようなDMC兼DMSとして動作するアプリのふたつを併用するしかない。無償公開されているDMC兼DMSアプリが複数存在していることからしても、それほど無理な注文ではなく、むしろメーカーの考え方次第と思うのだが……。
せっかくスマートフォンには立派な「頭脳」があるのに、テレビを遠隔操作するだけというのはいかにも惜しい。アップル製品に関していえば、DTCP-IPなど著作権保護されたコンテンツを再生するための実装もほしいところだが、すでにある実装の組み合わせで「新世代リモコン」が実現できるなら、それを期待するほうがよほど現実的ということもある。どうだろう?
Media Remote for iPhone | |||
---|---|---|---|
価格 | 無料 | 作者 | Sony |
バージョン | 3.0.1 | ファイル容量 | 25.9 MB |
カテゴリー | エンターテインメント | ユーザーの評価 | (2.5) |
対応デバイス | 全機種 | 対応OS | iOS 4.0 |
DiXiM DMC | |||
---|---|---|---|
価格 | 350円 | 作者 | DigiOn |
バージョン | 1.2.4 | ファイル容量 | 2.6 MB |
カテゴリー | ユーティリティ | ユーザーの評価 | (3) |
対応デバイス | 全機種 | 対応OS | iOS 5.0 |
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