安価な割に使いやすい、
安心のスペック
本体スペックは、CPUとしてTexas Instruments OMAP 3622(1GHz)を採用し、512MBの内部メモリーを搭載している。OSはAndroid 2.3.4。この冬発売されるスマートフォンと比較してみると、ごく標準的なスペックといえ、特別にハイスペックではないものの、一世代前というほど非力でもない。
Andorid端末の総合的な性能評価を行なうベンチマーク「Quadrant Standard Edition」で試したところ、再起動直後のスコアで1199だった。2度目以降の実行では高スコアとなったが、数回実行したところ1400点代半ばという結果になった。
また、3D描画性能を評価する「Neocore」のスコアは数回実行した平均値が28.5だった。どちらも現時点での中堅といった成績だ。実際に使ってみた感触では、特にストレスを感じることもなく利用できた。処理速度という部分で不満を感じることはあまりなさそうだ。
試用機は16GBのメモリーを搭載したモデルで、本体メモリーのみでも各種アプリを利用するのはもちろん、電子書籍をある程度詰め込んで利用するのにも不自由はなさそうだ。本体には別途MicroSDカードスロットを搭載しており、容量が不足するようなら大容量のmicroSDカードを利用すれば十分実用に耐えるだろう。安価に購入できる割に、使い勝手のよいマシンだ。
Officeドキュメント作成や
オフライン地図が標準付属
標準でインストールされているアプリは、電子書籍を購読できる「Amazon Kindle」、Officeドキュメントなどの作成ができる「Documents To Go」(有料版の機能が利用できる)、複数サービスを同時利用できるメッセンジャー「eBuddy」、ファイラーアプリ「ESファイルエクスプローラー」などだ。もちろん、GmailやGoogleマップなども導入済みだ。
目玉となっているアプリは、オフラインで地図が利用できる「NavDroyd」だ。これは地域ごとに分かれた世界地図をユーザーが必要に応じてダウンロードしておくことで、ネットワークに接続できない環境でもローカル地図とGPSを活用して地図表示やナビゲーションを行なえるというアプリだ。3G回線を利用しないIdeaPad Tablet A1において役立つことが期待される。
地図アプリとしての「NavDroyd」を見てみると、地図は学校などの大きな建物とガソリンスタンド、レストランなどがマーキングされている程度で拡大しても住宅地図のような表示にはならない。しかし道路と一方通行の表示はしっかりされているので、道案内としては十分だ。地図の検索はローマ字で、市区町村および大きな道路の名前で行なうことができた。
実用的なアプリだけがプリインストールされており、ユーザーにとって不要なものが少ないのは好印象だ。IdeaPad Tablet A1は、この点においてレノボのPCと印象が似ている。安価でありながらスペックはそこそこ、使い勝手もよい、という印象もレノボのコンシューマー向けモデルと共通した印象だ。3G回線なしで手頃なAndroidタブレットを探している人にお勧めしたい。
「IdeaPad Tablet A1」スペック | ||
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CPU | Texas Instruments OMAP 3622(1GHz) | |
容量 | 16GB | 2GB |
ディスプレイ | 7型ワイド HD液晶(1024×600ドット)、静電容量方式タッチパネル(2点) | |
前面カメラ | 30万画素 | |
背面カメラ | 300万画素 | |
センサー | 加速度センサー、環境光センサー | |
位置情報機能 | GPS | |
ネットワーク機能 | 無線LAN(IEEE 802.11b/g/n) | |
オーディオ機能 | ヘッドホン、内蔵モノラルスピーカー、マイク | |
インターフェース | microUSB出力端子、Micro SDカードリーダー | |
サイズ | 横幅125×縦195×厚さ11.95mm | |
重量 | 400g | |
バッテリー駆動時間 | 約7.2時間 |