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今さら聞けない人のためのWindows 7特集 第1回

まだ導入していない人のための Windows 7 10の疑問

2011年10月11日 12時00分更新

文● 二瓶 朗

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Q5 Windows XPからの
アップグレードインストールは可能?

 元のOSがWindows XPかWindows Vistaかで、大きく異なる。Windows 7のアップグレード版で行なうアップグレードインストールには、旧Windowsの各種設定を残したままインストールする「アップグレード(上書きインストール)」と、旧OSのライセンスを持っていることを条件として、Windows 7を新たにインストールする「新規インストール(カスタムインストール)」の2種類がある。

 Windows 7への上書きインストールができるのはVistaのみ。しかもVistaのエディションによっては、アップグレード可能なWindows 7のエディションも異なるというややこしい点がある。Vista/XPとWindows 7のアップグレード(上書きインストール)の対応は以下の表のとおり。

7 Ultimate 7 Professional 7 Home Premium
Vista Home Basic ×
Vista Home Premium ×
Vista Business ×
Vista Ultimate × ×
Windows XP(すべて) × × ×

 「×」の組み合わせの場合は、アップグレード版を使用しても「新規インストール(カスタムインストール)」しか選択できない。Windows XPの場合は、Windows 7のアップグレード版は利用できるが、必ず新規インストールをすることになる。これまでのユーザーデータは、自分でバックアップをするなり、「Windows転送ツール」を使うなりして移行する必要がある。

 新規インストールをする際に、旧Windowsが残っているパーティションにWindows 7をインストールすると、旧Windowsが使用していたファイルが「Windows.old」フォルダに退避される。Windows 7のインストール後に、ここから必要なデータを取り出せる。新規インストール後のデータ移行が面倒だというなら、この方法を選択するといいだろう。

 ちなみに、ここで触れたアップグレード版を使ったインストールは、DVD起動からのインストールではできず、既存のWindowsが動作している状態でインストールDVDを開いて、インストールウィザードを起動する必要がある。一方通常版の場合は、アップグレード版で可能な2種類のアップグレードに加え、DVD起動からのアップグレードインストールもできる。

Q6 Windows XPとのアプリの互換性は?

 数は少ないが、Windows XPで動作していたアプリケーションの一部は、Windows 7では動作しないことがある。そうしたアプリケーションを動作するのに活用できるのが、仮想環境の「Windows XPモード」である。XPモードはWindows 7上で仮想マシンを構築してWindows XPを動作させ、その中でXP専用アプリケーションを利用する機能だ(関連記事)。すべてのアプリケーションが動作するわけではないが、いざというとき役立つ機能だ。

Windows XP環境を仮想的に実現する「Windows XPモード」。XPのライセンスは不要

 ただし、Windows XPモードを利用できるのはProfessional、Ultimateエディションのみ。また、Windows 7のインストール直後から使えるわけではなく、「Virtual PC」のインストールが必要となる。

Windows XPモードを利用するには、必要なソフトウェアをVirtual PCのサイトからダウンロードして、インストールする必要がある

 エディションが限られ、XPモードの初期導入にやや手間がかかるのは確かだが、どうしてもXPでしか動かないアプリケーションを捨てられないというのであれば、XPモードを活用しよう。

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