Q5 Windows XPからの
アップグレードインストールは可能?
元のOSがWindows XPかWindows Vistaかで、大きく異なる。Windows 7のアップグレード版で行なうアップグレードインストールには、旧Windowsの各種設定を残したままインストールする「アップグレード(上書きインストール)」と、旧OSのライセンスを持っていることを条件として、Windows 7を新たにインストールする「新規インストール(カスタムインストール)」の2種類がある。
Windows 7への上書きインストールができるのはVistaのみ。しかもVistaのエディションによっては、アップグレード可能なWindows 7のエディションも異なるというややこしい点がある。Vista/XPとWindows 7のアップグレード(上書きインストール)の対応は以下の表のとおり。
7 Ultimate | 7 Professional | 7 Home Premium | |
---|---|---|---|
Vista Home Basic | ○ | × | ○ |
Vista Home Premium | ○ | × | ○ |
Vista Business | ○ | ○ | × |
Vista Ultimate | ○ | × | × |
Windows XP(すべて) | × | × | × |
「×」の組み合わせの場合は、アップグレード版を使用しても「新規インストール(カスタムインストール)」しか選択できない。Windows XPの場合は、Windows 7のアップグレード版は利用できるが、必ず新規インストールをすることになる。これまでのユーザーデータは、自分でバックアップをするなり、「Windows転送ツール」を使うなりして移行する必要がある。
新規インストールをする際に、旧Windowsが残っているパーティションにWindows 7をインストールすると、旧Windowsが使用していたファイルが「Windows.old」フォルダに退避される。Windows 7のインストール後に、ここから必要なデータを取り出せる。新規インストール後のデータ移行が面倒だというなら、この方法を選択するといいだろう。
ちなみに、ここで触れたアップグレード版を使ったインストールは、DVD起動からのインストールではできず、既存のWindowsが動作している状態でインストールDVDを開いて、インストールウィザードを起動する必要がある。一方通常版の場合は、アップグレード版で可能な2種類のアップグレードに加え、DVD起動からのアップグレードインストールもできる。
Q6 Windows XPとのアプリの互換性は?
数は少ないが、Windows XPで動作していたアプリケーションの一部は、Windows 7では動作しないことがある。そうしたアプリケーションを動作するのに活用できるのが、仮想環境の「Windows XPモード」である。XPモードはWindows 7上で仮想マシンを構築してWindows XPを動作させ、その中でXP専用アプリケーションを利用する機能だ(関連記事)。すべてのアプリケーションが動作するわけではないが、いざというとき役立つ機能だ。
ただし、Windows XPモードを利用できるのはProfessional、Ultimateエディションのみ。また、Windows 7のインストール直後から使えるわけではなく、「Virtual PC」のインストールが必要となる。
エディションが限られ、XPモードの初期導入にやや手間がかかるのは確かだが、どうしてもXPでしか動かないアプリケーションを捨てられないというのであれば、XPモードを活用しよう。
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