スキャナーを使った紙の電子化は、さまざまなメリットをもたらしてくれる。ほとんど読まないけど残しておきたい書類をスキャンしておけば、棚や机の周りをすっきり整理できるし、デジタル化してOCR(文字認識)を実行しておけば、あとからキーワード検索して探すことも可能だ。
そんな便利さにあこがれて、スキャナーを導入したという人も多いはず。しかし、普通にスキャンして、HDDで整理しているだけでは、100%スキャナーの性能を生かしているとは言いがたい。そこで今回は付属ソフトやクラウドサービスをからめたスキャナーの活用方法を伝授していこう! これからスキャナーを買おうと思ってる人だけでなく、すでに持っている人もぜひ注目してほしい。
クラウドと紙をつなぐ それがスキャナー!
ここ数年、IT業界で大きく注目を集めているもののひとつに、クラウドサービスがある。オンラインメモの「Evernote」、統合オフィスサービスの「Googleドキュメント」、オンラインストレージの「Dropbox」など、定番と呼ばれるサービスがいくつも生まれてきた。
インターネット上にデータを保存しておき、パソコンやスマートフォンなど、さまざまな端末からデータを引き出して使える。ネット上にデータがあるので、端末を乗り換えたり、なくしたりしても移行が簡単。そんなメリットを感じて、自分の環境に導入してみた人も多いだろう。
一方で、いくらデジタルのサービスが充実してきたとはいえ、世の中に出回る情報のほとんどは紙で提供されている。仕事では会議の資料や契約書など、家庭なら手紙やレシートといった具合に、日常生活のあらゆる場所で紙を見かけない日はない。
そんな紙とクラウドサービスをつなぐ、窓口になってくれるのがスキャナーだ。
スキャナーにもいくつかタイプがあるが、複数枚の紙をまとめて取り込むなら「ドキュメントスキャナー」が最適。ほかには、透明の原稿台に対象を置いて下から光を当てる「フラットベッドスキャナー」や、紙送り機構を備えず、極限まで本体を軽くした「ハンディースキャナー」といったタイプもある。
ドキュメントスキャナー
フラットベッドスキャナー
ハンディスキャナー
これらのスキャナーに付属ソフトを組み合わせることで、単に画像として保存するだけでなく、より細かなニーズに応えられる。例えば、PDFやOffice書類に変換、OCRでデータ化、クラウドサービスに転送といった機能だ。次ページより、ビジネスでの活用方法を見ていこう。

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