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机上から紙を一掃!電子文書化マニアックス 第1回

紙を減らしてスッキリしよう

オフィス&家庭で役立つ!! 今日から始めるスキャナー活用術

2011年08月29日 10時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3

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クラウドで仕事を円滑に進めるスキャナー活用術3

 ひとくちにクラウドと言っても、サービスによって向き不向きがある。ファイルを溜め込んであとで検索して使うならEvernoteがオススメだ。一方、ファイルをそのまま扱いたいなら、特定のフォルダーを丸ごと同期するDropboxなどが便利。目的によって使い分けるといい。


1.書類を直接、Evernoteに保存

 ビジネスにおいて、まず第一の目的になるのが書類整理だろう。そこで最初に覚えたいのが「基本のキ」である、Evernoteへの直接保存。やり方は至ってカンタンで、WindowsやMacのEvernoteアプリをインストールしておき、スキャナーの読み取り設定でEvernoteを選ぶだけだ。

 例えば、PFUの「ScanSnap」シリーズでは、この設定を選ぶとテキスト認識(OCR)がオンになり、スキャンした画像の文章部分をある程度解析してテキストデータ化してくれる。会議の議事録や作成が終わったレポート、資料として用意した新聞の切り抜きなど、終わった業務をEvernoteにため込んでおけば、あとで必要になったときに、さくっと検索して引き出せるわけだ。iPhoneやAndroidのアプリもあるので、出先でも利用できる。

 何よりダイレクトにEvernoteに保存してくれて、手間がかからないのが素晴らしい。最低限の手間で済むため、終わった仕事ができたらデジタル化して紙を捨てようという気にさせてくれる。ぜひこの気分のよさは体験してところだ。

1.読み取り設定でアプリケーションの選択を「ドキュメントをEvernoteに保存」を選択

2.「検索可能なPDFにします」にもチェックを入れておく

3.あとは紙をセットしてスキャン開始

4.テキストを認識して……

5.Evernoteアプリに転送してくれる

6.Evernoteアプリで同期すればネット上に転送される

7.ネット上に置いておけば、iPhoneやAndroidのアプリで同じ書類が見られる!


2.Office書類に変換、Dropboxで共有

 取り込んであとで見るのが目的ではなく、すぐに編集したいときは、Office書類への変換を使うといい。ScanSnapでは、あらかじめMicrosoft Officeをインストールしておけば、スキャンした画像にOCRをかけて、Word、Excel、PowerPointの文書に変換することが可能

 この変換した文書をDropboxなどのクラウド型のオンラインストレージに保存することで、ファイルのまま共有してすぐに編集できる。Excelではセルまできちんと再現してくれるので、

1.読み込み設定で「Excel文書に変換」を選んでスキャンを実行すれば……

2.Excelが起動し、認識されたテキストがセルに自動で入力される。元原稿と照らし合わせてチャチャっと修正

3.あとはDropboxのフォルダーに保存すれば、ファイルを認識して自動でネット上に転送。他の端末にDropboxにインストールしておけば、ファイルを同期してくれる。スマーフォトンで見ることも可能だ

ちなみにScanSnapには、Googleドキュメントに保存する機能も備えているが、こちらはオフィス文書ではなくPDFデータとして保存された


3.名刺をとりこんでスマートフォンに転送

 Android端末では、Googleアカウントに登録してある住所録をそのまま引き出して使える。パソコンのスキャナーでたまった名刺をスキャンしてデータ化してCSVファイルなどで書き出し、Googleの住所録にまとめて登録すれば、一気に住所録を充実させられるわけだ。

 例えば、ScanSnapでは、付属の「名刺ファイリングOCR」という名刺管理ソフトを利用すればいい。ただし、書き出したファイルを直接、Googleアカウントに読み込ませると、電子メールアドレスなどが正しく割り当てられない。いったんOutlookに読み込ませて、「テキストファイル(DOS、カンマ区切り)」で書き出すときちんと登録が可能だ。

1.取り込み設定を「名刺ファイリングOCR」に設定してスキャンすれば、名前や住所がデータ化された状態で直接アプリに読み込まれる。文字の誤認識はここで修正しておくべし

2.ツールバーの「エクスポート」をクリックし、「CSV(カンマ区切り)」を選んで書き出す

3.Outlookでは、「ファイル」メニューの「開く」→「インポート」でCSVファイルを読み込み。もう一度「インポート」を選び、「ファイルにエクスポート」→「テキストファイル(DOS、カンマ区切り)」で書き出す

4.ウェブブラウザーでGmailを開いて「連絡先」の「連絡先をインポート」(囲み)で先ほどのテキストファイルを読み込めばOK。Android端末でも同じ住所録が使える

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