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NHN子会社との提携で韓国データセンターを販売

DRならデータセンターも韓流?ライブドア「DATAHOTEL KOREA」

2011年07月22日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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7月21日、ライブドアは韓国のNHNビジネスプラットフォームと提携し、韓国のデータセンターを「DATAHOTEL KOREA」というメニューで提供すると発表した。ソウル近郊のデータセンターを円建てで提供し、1ラックあたり実効4kVAで月額9万円で提供する。

電気代が半分、地震発生率1/250の韓国へ

 発表会において、ライブドア ネットワーク事業部長の嶋田健作氏は、ライブドアのインフラ事業やサービス概要を説明した。ライブドアは、昨年韓国のインターネット企業最大手であるNHN Japanグループに入っており、インフラ事業やメディア事業、課金事業を手掛けている。インフラ事業に関しては、2000年からデータセンタービジネス「データホテル」を提供しており、売上の割合は35~40%を占めているという。

ライブドア ネットワーク事業部長の嶋田健作氏

 今回ライブドアは同じNHNグループのNHN Business Platformと提携し、8月から「DATAHOTEL KOREA」という名前で韓国のデータセンターをサービスとして提供する。NHNビジネスプラットフォームは韓国NHNのITインフラビジネスを担当している会社で、韓国内3カ所のデータセンターにおいて数万台のサーバーを所有しているという。

 DATAHOTEL KOREAで提供される韓国のデータセンターは、まず高い価格競争力があるのが特徴。この理由は、韓国では産業用電気料金が日本に比べて約半分で、しかもNHNグループのサーバーを一括調達しているため。1ラックあたり実効4kVAで月額9万円という価格から提供される。

高い価格競争力を実現する電力の安さ

地震の発生率が日本の1/250という高い安全性

 また、大震災以降データセンター選びの大きな要件となっている立地条件に関しては、地震の発生確率が日本に比べて1/250ときわめて低いというメリットがあるという。データセンターはソウル近郊に設置されており、「コールドアイルとホットアイルが分離されているため熱効率がよく、セキュリティに関しても非常に高いレベルのデータセンター」(嶋田氏)とのこと。

 想定するユーザーとしては、やはりDRや電力対策でバックアップサイトの構築を検討している企業が筆頭に上がる。「震災直後は関西圏にデータセンターを移そうという動きもあったが、関西でも余剰ラックが少なくなっており、しかも電力的に安心ともいえなくなってきた」(嶋田氏)とのことで、韓国へのデータセンター移転は有効な選択肢だと説明した。また、日本発のソーシャルプラットフォームやオンラインゲームを韓国で展開したいという企業にとっても最適だという。

 サービスは8月より順次開始され、ラックやサーバー、ストレージ、回線のほか、導入支援や運用管理、バックアップなどが徐々に拡充されるとのこと。また、同社のクラウドサービスEX-CLOUDの分散サイトとしても機能する予定だ。

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