ソニーは5日、高性能モバイルノート「VAIO Z」シリーズの新製品を発表した。最厚部でも16mm程度の本体に高性能なCPUを搭載するほか、光学ドライブと独立GPUを搭載した「Power Media Dock」が付属する。店頭販売モデルの価格はオープンプライス。
新しいVAIO Zは、VAIOノートのフラッグシップとして、非常に高いパフォーマンスと真に実用的なモバイル性能を両立させるべく開発された製品である。性能もモバイルも一切妥協したくないという、ハイエンドユーザー向けの製品に位置付けられている。ボディーの内部構造には、2009年に登場した超薄型ノート「VAIO X」で培われたノウハウがつぎ込まれているという。また、本体の底面に拡張バッテリー(後述)を取り付けられる構造は、2010年3月に登場した「VAIO S」と共通である。
本体サイズは幅330×奥行き210×高さ16.65mm、重さは約1.165kgという薄型軽量のボディーに、低電圧版ではなく通常電圧版の第2世代Coreプロセッサーを内蔵。店頭販売モデル「VPCZ219FJ/B」はCore i5-2410M(2.30GHz)、CTO方式で販売される「VAIO OWNER MADE」モデル(以下VOMモデル)では、デュアルコアのCore iでは最速のCore i7-2620M(2.70GHz)まで選択可能となっている。
高性能なCPUを搭載しながら、バッテリー駆動時間も充実。店頭販売モデルでは付属のバッテリーだけで最大約9時間(JEITA測定法 1.0による)の駆動時間を実現。オプションのシート型外付けリチャージャブルバッテリーを装着すれば、最大約17.5時間のバッテリー駆動が可能となる。
付属のPower Media Dock※1には、独立GPUのRadeon HD 6650Mと光学ドライブを内蔵。店頭販売モデルのドックにはDVDスーパーマルチドライブを内蔵。VOMモデルでは記録型BDドライブ内蔵タイプも選択できる。さらに、USB 3.0にUSB 2.0×2、HDMI出力やGigabit Ethernet対応有線LAN端子といったインターフェース類もドック側に装備している。なお本体側にも、USB 3.0とUSB 2.0、Gigabit Ethernet対応有線LANコネクター、HDMI出力、アナログRGB出力を備えている。
※1 VOMモデルはドックなし構成も可能。
本体とドックを接続した状態では、RadeonとCPU内蔵グラフィックスを併用するハイブリッドグラフィックス機能を使用できる。本体のみで使う際にはCPU内蔵グラフィックスを使用する。また、店頭販売モデルには本体単独使用時用の小型ACアダプターと、ドック接続時用の大型ACアダプターの2個が付属している。ドック使用時は大型ACアダプターをドックに接続し、本体の電源はドックから供給される。
本体とドックの接続には、10Gbpsの転送速度を持つ独自の光インターフェースを採用。コネクター形状はUSB 3.0と同じで、接続には本体側のUSB 3.0端子と電源端子を使用する。ちなみにこの光インターフェースは、アップルがMacBookで採用した「Thunderbolt」とは異なるとしている。