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【Interop Tokyo 2011】より洗練されたクラウド連携を各社が披露

不要データやサーバーを片付けるクラウドの魔法

2011年06月09日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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今年の「Interop Tokyo 2011」の1つの見所は、アプライアンスベンダーの「クラウド活用術」である。オンプレミスで必要だったサーバー群やアクセス頻度の低いデータなどあれこれクラウドに移行してしまうまさに「片付けの魔法」だ。

SSL VPNの認証をクラウド化したウォッチガード

 ウォッチガードテクノロジーズがクラウドに持ってきたのが、SSL-VPNのユーザー認証である。先日、発表された「SSL MAX」はウォッチガードと愛媛のパルソフトウェアサービスが協業したサービスで、SSL-VPNのリモートログインにおけるユーザー認証でマトリクス型のOTP(One Time Password)を用いるというもの。マトリクス認証は乱数表内の数字の位置をパスワードとして用いる方法で、SSL MAXではシーエスイーの「SECUREMATRIX」を採用している。従来はバックエンドに2種類程度のサーバーが必要だったが、これをクラウド化し、月額課金で利用可能にした。iPhone/iPad用のアプリも現在申請中とのことだ。

マトリクス認証の基盤をクラウド化したSSL MAXを展示

 同社はその他、20Gbpsというファイアウォールスループットを誇る「XTM 2050」を参考出品した。国内では中堅中小市場にフォーカスしているため、爆発的に売れるという類の製品ではないが、エンタープライズやデータセンターにおける需要にきちんと応えるという。

ハイエンドUTM「XTM 2050」

利用頻度の低いデータはクラウドへ!StorSimple展示

 アクセス頻度の高いデータを高速なSSD、利用頻度の低いデータを低速なHDD等に自動配置する「階層化管理(ティアリング)」は、昨今のストレージの流行だ。この階層化にクラウドを追加したのが、マクニカネットワークスブースで出展されていた「StorSimple」である。StorSimpleでは通常のディスクアレイ装置に収納したSSDとHDDで階層化管理を行なうが、利用頻度の低いデータは重複排除と圧縮の処理を行なったのち、AWS(Amazon Web Services)やWindows Azureなどのクラウドにデータを移行させてしまう。

利用頻度の低いデータをクラウドに移行する「StorSimple」

 バックアップやスナップショットのソフトも搭載されており、クラウド側からデータを書き戻せるという点ではDRの観点でも役に立ちそう。次バージョンでは、ローカルに保存しておきたいデータやクラウドに移行したいデータをポリシーで設定できるようになるという。国内での提携クラウドベンダーとあわせ、まもなく正式発表されるという。

 階層化管理やDRとクラウドの連携は、F5ネットワークスの「ARX Cloud Extender」やリバーベッドテクノロジーの「Whitewater」などのアプライアンスでも実現されており、クラウド活用の1つの好例となりつつある。3・11の大震災以降のDR需要やAWSの日本上陸とあわせて、今年後半盛り上がってきそうだ。

無線LANコントローラーをクラウド化したD-Link

 ネットワーク機器ベンダーのディーリンク(D-Link)ジャパンは無線LANのコントローラーをクラウド化した「Wi-Fiクラウド」を参考展示した。エンタープライズにおいては無線LANのAPを集中管理できるコントローラーが数多く用いられているが、冗長構成が前提でスループットを要求されるため、製品が高価という弱点がある。これに対し、Wi-Fiクラウドでは文字通り無線LANコントローラーをクラウド側で提供する。

ディーリンクのWi-Fiクラウド対応AP

 具体的には対応APのIDをポータルから入力し、設定を行なうと、接続時に自動的に設定をダウンロードしてくるという。現状、「DAP2555」「DAP2565」という2つの無線LAN APがこのWi-Fiクラウドに対応しており、国内では年内にリリースする予定だという。

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