米マイクロソフトは10日(現地時間)、インターネット通話サービス「Skype」で名高いルクセンブルクのSkype Global S.à r.l.を85億ドル(約6843億円)で買収することに合意したと発表した。
Skype社はマイクロソフト以外にも以前より、「グーグルなどが買収するのでは」という噂がたびたび流れていたが、今回の買収合意により「Skypeを買うのはどこか?」という話題に決着が付いたことになる。買収は投資家グループ「Silver Lake」に対して、株式交換などではなく現金により行なわれる。
Skypeはユーザー同士では通話料無料という点を特徴に、全世界で大きなシェアを持つ通話サービスに成長した。2010年には全世界で1億7000万ユーザーが利用し、2070億分もの音声とビデオによる通話が行なわれたとしている。
今回の買収によりマイクロソフトは、SkypeのサービスをXbox 360や周辺機器の「Kinect」、Windows Phone端末といったWindowsプラットフォーム以外のマイクロソフト製デバイスにまで広げていくとしている。また、マイクロソフトのユニファイドコミュニケーションサービス「Lync」や、「Outlook」「Xbox Live」といったサービスとも接続していくという。
Skypeの現CEOであるトニー・ベイツ(Tony Bates)氏は、マイクロソフト内に設けられるSkype部門担当プレジデントに就任する。