Sandy Bridge搭載でメインになりうる、長時間駆動ノート導入のススメ
LIFEBOOK SH76/CNと省電力時代を生き抜く (4/7)
2011年04月29日 12時00分更新
気になるバッテリーの駆動時間を検証!!
冒頭でこのモデルの特徴は、Sandy Bridge搭載で実現された長時間のバッテリー駆動だと書いた。とはいえ、「公称値」はあくまでメーカー側で測定した値だ。電源設定や使用環境が違えば、バッテリーの駆動時間は大きく変わる。では、実際にどれだけの駆動時間なのだろうか? 「昼間バッテリー運用に耐えうるのか」という点は詳しく検証してみたい。
また、WiMAXを搭載し、モバイルノートとしての使用も想定されている機種である点も見逃せない。そこで、実際に出張を想定して使ってみたので、その使用感もリポートする。
ベンチマークには海人氏制作のバッテリーベンチマークプログラム「BBench1.01」を使用。この「BBench1.01」は定期的にキーボード入力やWeb巡回を行いながらバッテリーの駆動時間を計測するもので、メールの作成やWebの巡回といったビジネスでの使用現場に近い状態でバッテリーの実駆動時間を測ることができる。
とはいえ、実際に筆者が「BBench1.01」のデータと自分がリアルに使用した駆動時間を比較してみたところ、「BBench1.01」の方がやや駆動時間が短くなるようだ。確かに、人間が使う場合には、長時間休み無くキーボード入力やWeb巡回は行わないため、バッテリーへの負荷も低くなる。このため、「BBench1.01」の駆動時間は実駆動時間の最高値を示しているといったところだ。
まずは、デフォルトの状態で行ってみたところ、バッテリーが残り10%になり、自動的に休止状態になるまで18179秒、5時間2分だった。これは無線LANをONにして無線LAN経由でWebページを定期的にアクセスした場合だ。さすがにカタログスペックの約11.0時間よりも大幅に少なくなった。この状態で使用するならば、午前中はACを繋いでおいて、電力ピークを迎える午後だけバッテリー駆動させるといったプランになるだろう。
標準バッテリーでの実駆動時間 | ||
---|---|---|
モード | ネットワーク | 駆動時間 |
デフォルト | 無線LANオン | 5時間2分 |
省電力モード | 無線LANオン | 6時間54分 |
省電力モード | 有線LANオフ | 8時間23分 |
しかし、本機の真骨頂はデフォルトの状態ではない。富士通独自の省電力モードがあるのだ。これはWindows7の電力プランの「省電力」よりも強力な消費電力のセーブを行うもので、光学ドライブやカードスロットの電源を切って停止させたり、ディスプレイの明るさやリフレッシュレートを落とすことができる。「省電力モード」はキーボード上の「ECO」ボタンを押すことによりワンタッチでオンオフができる。このモードで先ほどと同様に「BBench1.01」で測定した。今度は無線LANだけをオンにした場合と有線LANだけをオンにした場合でそれぞれ測定した。
無線LANでは電波の使用で電力消費が大きく、さすがに8時間まで届かなかったが、有線LANを利用すれば昼間のバッテリー駆動が可能となる。なお、省電力モード時もPC自体の性能が落ちるわけではない。実際にパワーポイントで作成した5MBのデータを開く時間はデフォルトでも省電力モードでも7.3秒前後となった。
省電力モードはキーボード上にある「ECO」ボタンでワンタッチでオン・オフができる。面倒な設定は必要なく、簡単に省電力で動作させることができる。
省電力モードの動作設定は、専用ユーティリティで行うことができる。例えば、「無線LANだけを使用する」、「有線LANだけを使用する」といった細かい動作の設定ができる。
では、無線LANを常時使用する職場や、実質の業務時間が8時間以上ある職場ではどうしたらよいだろうか? 本機ではさらに駆動時間を延ばすために増設用バッテリーパックがオプションとして用意されている。(直販価格1万7640円)これは、光学ドライブ用のベイにバッテリーをとりつけるもので、公称11時間の駆動時間を約14.6時間まで延ばすことができる。今回は残念ながら、増設用バッテリーパックが借りられなかったが、上記の結果を基に計算すると、以下の時間駆動できると思われる。
増設バッテリーを加えた予想時間 | ||
---|---|---|
モード | ネットワーク | 駆動時間 |
デフォルト | 無線LANオン | 6時間20分 |
省電力モード | 無線LANオフ | 8時間41分 |
省電力モード | 有線LANオン | 10時間33分 |
デフォルトの状態では8時間を越えることができないが、省電力モードならば、無線LANをオンにしていても9時間近い駆動時間を得ることができる。さらに、有線LANの使用では10時間と残業をしてもまだ充電なしで駆動することができる。もし、企業で本機を導入するなら増設用バッテリーパック付きでの導入がお勧めだ。これにより、冒頭で述べた「昼間バッテリー運用」が可能になる。
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