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日本の企業を変える!最新SaaS導入事例 第5回

顧客にも導入を勧める元祖SaaSのパワーとは

案件管理に悩むコンサル会社を救ったSalesforce.com

2011年03月03日 09時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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東京都港区に本社を置くフィナンシャル・インスティチュートは、中小企業を対象とする事業再生コンサルティング会社である。2011年1月現在の顧問契約社数は363社。この多数の案件の管理のために使い始めたのが、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce CRM」だ。

案件の状況を把握できるのは社長だけ

 フィナンシャル・インスティチュートは、代表取締役の川北英貴氏が2004年に設立したコンサルティング会社だ。同氏の地方銀行で7年半にわたって中小企業向けの融資を担当した経験を元に、中小企業の資金繰り改善や売上げ向上のためのコンサルティングを展開している。

 この6~7年で、2300社を超える会社の再生の相談を受け、800社以上の再生を手伝ったという。こうした多くの案件を扱うにあたって重要になってくるのが、顧客の管理を行なう「CRM(Customer Relationship Management)」だ。

フィナンシャル・インスティチュート 代表取締役の川北英貴氏

 多くの中小企業がそうであるように、同社でも創業当初はCRMのシステムを持っていなかった。川北氏が銀行で法人融資を担当してきたこともありCRMの概念は持っていたが、おもに自分の頭の中で行なっており、加えてExcelを使っていたという。業務フローはあったものの、システムとしては管理できておらず、こちらの「どのように管理していたのですか?」という質問に対する答は、「何となく」という状態であった。

 ところが、事業が順調に伸び、初年度に3000万円だった売上げが2006年度には1億円を突破。顧客が3桁を超え、年商が億の単位に達すると、社長一人では回らなくなってしまったという。

フィナンシャル・インスティチュートは東京都港区に本社を置く。伊豆諸島や小笠原諸島へ向かう定期船が出航する竹芝ふ頭のすぐ近くだ

 同社では、中小企業から持ち込まれた案件を社長がまとめ、各コンサルティングに割り当てていた。しかし、案件の内容などは社長の頭の中にあるため、顧客情報やコンサルティングの活動情報を共有することができていなかった。また、日報は紙で行なっていたが、回覧が終わって担当者に戻ってくるのに2週間くらいかかっていた。そのため、日報が戻ってくる前に、顧客への次の訪問日程が回ってきてしまい、フォローができなかったのだ。さらに活動状況の共有ができないことから、取り組みのノウハウをほかの顧客に還元できず、情報蓄積によるニーズの掘り起こしもできていなかったという。

 こうした事態を打破すべく、CRMの導入を決定したのが2008年12月だった。

(次ページ、「要望を満たすサービスはセールスフォースのみ」に続く)


 

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