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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第90回

チップセット問題が響くインテル モバイルCPUの現状

2011年02月28日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/

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遅れるSandy Bridgeの追加ラインナップ
Ivy Bridgeは例によって1月のCESか?

2009~2013年までのインテル モバイルCPUロードマップ

 Core i7-2620Mは、2コアのSandy Bridge製品では最初のものとなる。これに続いて、Arrandaleの時と同じようにCore i7/i5/i3と、Celeron向けの製品も投入される予定だ。ただし以前の話では、少なくともCore i7の追加製品とCore i5/i3に関しては、Core i7-2620Mとほぼ同じタイミング(米国時間の2月20日)という話であった。しかし、これがどうも変更になったようだ。

 例えば「Core i7-2657M」の場合は、このように下の画面のようにLaunch Dateが「TBD」(To Be Defined、後で決める)になってしまっている。

Core i7-2657Mの製品情報(本稿執筆時点)

 OEMベンダーとしても、回避可能だとはいえ問題を抱えたチップセットをそのまま使うのは好ましくないだろう。例えば、問題を抱えたバージョンのチップセットを半額でインテルが売ってくれる、というなら受け入れるかもしれない。だが、今のところはそういう話はないようだ。

 そんなわけで、OEM各社共にSandy Bridge搭載製品の本格投入を1四半期程度ずらしているため、インテルがCPUだけ出荷しても使ってもらえない状態にある。一応インテルは対策版のチップセットをすでに出荷開始しているが、現状は最優先のOEMベンダーに対する、製品交換を求められている分に向けたものだ。量産出荷が可能になるのは、やはり3月にずれ込むことになりそうだ。これに合わせてCore i5/i3やCore i7の追加製品に関しては、図では「2011年2月?」と書いたものの、2011年3月にずれ込むのではないかと思われる。

 Sandy Bridge世代ではもうひとつ気になる点がある。今のところPentium Dual-Coreの製品提供がないようなのだ。理由は簡単で、先に述べたようにCeleronとの性能差がほとんどなくなってしまっているからだ。そうなると「CeleronとPentium Dual-Coreのどちらのブランドを残すか」という話になるわけだが、モバイル向けに関してはCeleronを残すことにしたようだ。

 このCeleronに関しては、2011年前半に投入という話だ。現実問題としては5月位になると予測される。

Sandy BridgeとIvy Bridgeでは
プラットフォームに互換性あり?

 これに続く製品だが、まず直近ではおそらく2011年5月前後と9~10月前後に、それぞれ1段階程度周波数を上げた製品が、Core i7/i5/i3のラインナップで投入されることになると思われる。そして2012年には、22nm世代の「Ivy Bridge」が投入されることになると思われる。おそらくはまた例年1月開催の展示会「International CES 2012」で発表という形であろう。

 まだスペックはわからないが、少なくともモバイルに関してはプラットフォームに互換性があるとされている。したがって、TDPの枠は同じく45~55Wで、パッケージも同じ形状になると思われる。謎があるのは、特にハイエンドのコア構成だ。現在の32nmから22nmへの微細化により、多少は消費電力が減ると思われるが、その余裕を動作周波数を上げる方向に振るのか、それともコアの数を増やす方向に振るのかである。

 そろそろモバイルの4コア製品も(ハイエンドでは)定着したこともあり、ひょっとすると6コア/12スレッド製品がCore i7 Extreme Editionに投入されるのではないか? と筆者は考えている。しかしExtreme Editionはともかく、モバイルのCore i7向けに6コアを投入するかどうかは、ちょっと悩ましいところだ。

 多分TDPの使い方としては、CPUの消費電力を抑えてでもGPU側の性能改善を図りたいはずだ。それを考えると、やはりCore i7向けには4コア/8スレッド製品だろうという気がする。この2種類で別のダイを投入する余地があるかどうかは、ちょっと判断が難しいところで、もう少しIvy Bridgeに関する情報がでてくるまで予想を保留したいと思う。

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