1月13日、日本ベリサインはWebサイトの安全性を示す「ベリサインシール」に関する記者発表会を開催。NTTレゾナントのポータルサイト「goo」における検索結果にサイトの安全性を示すベリサインシールを表示する連携を実現した。
gooの検索結果にシールが表示される
ベリサインシールとは、Webサイトの安全性を示すシールとしてベリサインが提供しているもので、もともとSSLサーバー証明書の無償オプションとしてサイトに貼り付ける画像を指す。昨年からは運営者の実在性確認に加え、マルウェアスキャンを行なうことでノンSSLのサイトでの安全性を証明する「VeriSign Trust Seal」でも提供されるようになっている。この結果、現在ベリサインシール自体は「VeriSign Secured」(SSLサーバー証明書)と「Verisign Trusted」(VeriSign Trust Seal)の2種類が提供されていることになる。
日本ベリサイン 製品本部 SSLプロダクトマーケティング部 部長の安達徹也氏は「ベリサインシールはWeb上で、一番の認知度と安心感を与える存在となっている」と述べ、一般消費者からも高い知名度を得ていることをアピールした。特にGumblerのようにユーザーにマルウェアのダウンロードを強いるドライブバイダウンロードの攻撃が増えてきている昨今、マルウェアスキャンの効果は大きいという。
今回、日本ベリサインはNTTレゾナントと提携し、ポータルサイト「goo」での検索結果において、VeriSign Trust Sealを表示が可能になった。
従来も、検索結果にベリサインシールを表示する「シールインサーチ」の機能は実装されていたが、Internet ExplorerとFirefoxに「AVG Link Scanner」というプラグインを導入し、Google/Yahoo!/Bingで検索した場合のみ、シールインサーチの表示が可能であった。しかし、今回の提携でgooではプラグインなしで検索結果の安全性を表すシールを表示できるようになった。
シールの表示速度を向上させる試み
また、ベリサインシールの効果検証として、昨年12月に実施した「アイトラッキング」という調査結果についても説明した。これは一般ユーザーの検索ページ上の目の動きを比較したもので、ベリサインシールが表示された場合にはベリサインシールとそのリンクに視線が集中することがわかったという。
さらに、ベリサインシールの表示するまでの時間を短縮するための試みについても説明された。現状、ベリサインシールはHTMLのダウンロードの後、シール表示のリクエストがベリサインのサーバーに飛ぶことになるが、米国にサーバーがあったため若干の遅延が生じていたという。そこで世界各地にシールサーバーを増設し、レスポンスを向上したという。
日本ベリサイン 代表取締役社長 古市克典氏は「Web上のセキュリティを目に見える形でユーザー様に示すことはとても重要。今後、こうしたシールインサーチはますます需要が増えてくる」とのこと。今後は、将来的にはマルウェアにとどまらず、脆弱性の検出などの実装も検討しているという。