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Andorid端末「Cisco Cius」も登場!VDIを越えるVXIも披露

自社でも実践!シスコ流コラボレーションの神髄とは?

2010年11月25日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 
写真●曽根田 元

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パーベイシブビデオとVXIの新製品群

 さて、基調講演のあと開催されたプレス向けのラウンドテーブルにおいて、今回のイベントで発表された新製品の詳細が解説された。大きくは、ビデオを中心に据えた「パーベイシブビデオ」の3製品、そして基調講演でも言及された「VXI」の2つになる。

 前者のパーベイシブビデオの1つ目は、タンバーグ製品の「Single Call Control Platform」への統合だ。Single Call Control Platformは音声とビデオ会議の呼制御を単一のプラットフォームで実現するもの。具体的には旧タンバーグの呼制御システム「VCS」をシスコの「CUCM(Cisco Unified Communications Manager)」に統合する。タンバーグ製のエンドポイントも徐々に接続可能にしていくという。

エグゼデクティブ向けの32インチ搭載のパーソナル端末「Cisco TelePresence EX500-32」

 2つ目はTV会議向けの端末で、エグゼデクティブ向けの32インチ搭載のパーソナル端末「Cisco TelePresence EX500-32」、ナレッジワーカー向けの21.5インチ液晶、8インチのタッチスクリーンを搭載する省スペース端末「Cisco TelePresence EX60」の2機種が追加された。「今後、すべてのデバイスにビデオ機能を搭載することをお約束する」(平井氏)とのことで、エンドポイントは今後ビデオが標準となる。

 3つ目は「WebEX Meeting Center, High Quality Video」で、新たに大画面・高精細な360P(640×360)のハイクオリティ動画をサポート。また、発言していない参会者もディスプレイに表示するActive Presence」機能を提供し、最大4画面を同時表示。また、WebEXとテレプレゼンス会議を同時に起動することも可能になった。

ハイクオリティ動画をサポートしたWebEX Meeting Center, High Quality Video

 さらに異なるサービスプロバイダ間での相互接続を実現するCisco TelePresence Exchnage Systemも提供される。サービスプロバイダ同士間で予約や課金などのサービスも統合でき、「はじめての企業同士でテレプレゼンスを開催することも将来的には可能になる」(平井氏)とのことだ。

 一方のVXIは前述したとおり、既存のVDIを拡張し、コラボレーションを統合したソリューションである。ここではクライアントとしてデモで披露されたCisco Ciusのほか、IP電話機に装着する形態の「Cisco VXI 2100シリーズ」、スタンドアロン型の「Cisco VXC 2200」などが提供される。これらはディスプレイポートを搭載し、キーボードやマウスなどを接続すれば、VXI端末として利用できる。VMware View 4.5とCitrix XenDesktopをサポートし、コラボレーションクライアントとしても動作する。

IP電話機に装着する形態の「Cisco VXI 2100シリーズ」

スタンドアロン型の「Cisco VXC 2200」

 コラボレーションの分野では後発となるシスコだが、タンバーグを含む企業買収などを軸に着実に製品を積み上げている状態。自社をもモデルケースにし、コラボレーションによって組織を変革しようという意気込みは、単なる「ネットワーク機器のオマケ」にとどまらない同社の本気度が伺える。

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