内部パーツをチェック!
勢いで「ポチッ」と購入ボタンを押してしまったラックマウントサーバー(関連記事)。では、さっそく電源投入……の前に中身が見たい!
(本来ならば、最初に起動チェックをして初期不良やエラーが出ないか確認するのが筋だが、気付いたのは分解してから)
まずは「PowerEdge R410」(以下、R410)の筐体カバーを外す。外し方は簡単で、筐体上部にある黒くて四角いボタンのようなものを押しながら、後ろへスライドさせるだけだ。
内部を見るとスリムな筐体に各パーツがキレイに収まっていて「おおお、カッコイイ!」と思わず声を上げてしまった。手前側にはHDD×4基とスリムタイプのDVD-ROMドライブが収まっている。そして肝心のXeonは、黒いプラスチックカバーの下に鎮座している様子だ。このプラスチックカバーは、「DELL」のロゴマーク横にある溝を這っているケーブルをよければ、あとは上に持ち上げるだけで外れた。
プラスチックカバーを外すと銀色のヒートシンクが2つあり、この下にXeonが収まっている。メモリーソケットは計8つあるが4ソケットずつ2箇所に分かれている。双方のメモリーソケットには、1GBのメモリーが2枚ずつ、計4枚が差し込まれていることから、各CPU用に4ソケットずつ割り当てられているということだ。
なぜか一番右端のメモリーソケットだけツメが黒くなっているが、マザーボードのシルク印刷をよく見てみると、右から4番、1番、2番、3番ソケットという順番になっているので、メモリーの差し間違いを防ぐための配慮のようだ。
ところで電源ボタンはどこにあるのだろう? と筐体を見回しているうちに、それらしきものを発見。なんとなく「ポチッ」と押した途端、「ガシャン!!」と小窓のようなものが突然開いた。
どうやらこのボタンを押すと、筐体前面からHDDを取り出せる仕組みのようだ。これら4台のHDDとバッテリーがRAIDカードにつながれている。バッテリーは、RAIDカードに随時通電させ、キャッシュにあるデータが消えないようにすることで、一瞬だけ起こる停電「瞬電」時に書き込みエラーを起こさないようにするためのものだ。
気になるのはRAIDカードのそばにある水色の物体。これはRAIDカードの固定具になっていて、指でつまんでスライドさせるとRAIDカードが外れる。この下にはブロードコムのイーサネットコントローラーチップ、インテルのIOHチップ、nuvoTon製のiBMC(Integrated BaseBoard Management Controllar)チップ「WPCM450」などがあった。
WPCM450は、グラフィックス機能やSDカードのコントローラー、サーバーを遠隔操作できるリモートKVMなどの機能を備えているようだ。
そして極薄の筐体に納められたこれらのパーツを冷却するのは4cm角の小型ファンだ。手に取ってみると、意外にずっしりとくる。マザーボードとの接続端子は6ピンで、自作PCではまず見ない形状である。ファンのメーカーは、自作ユーザーなら知る人ぞ知る山洋電気製で製品名は「San Ace 40」、風量は30.0CFMとの記載が……って、えっ!?
30CFMの風量を稼ぐには、12cm角の大型ファンを800rpm前後で回転させたときの風量と同じではないか! それを1/3サイズの4cm角ファンで実現しようというのだろうか……。しかも、このファンが6基も搭載されているのである。
ただ、San Ace 40は2つのファンをくっつけ、それぞれの羽を逆回転させることにより内部の空気圧を高め、それを放出することで風量を稼ぐ「二重反転ファン」という構造になっている。二重反転ファンに触れたことはないが、もしかしたら、それほど気にするような音は出ないかもしれない。とりあえず、前向きに考えておくことにした。
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