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新型iPodやiTunes 10、次期iOS、新サービスPingがデビュー

「米Apple音楽イベント」詳細レポート

2010年09月06日 16時00分更新

文● 鈴木淳也(Junya Suzuki)

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iPod shuffle/nano/touchの新製品が登場

クリックホイールを復活させた「iPod shuffle」

 そして次の話題はiPodだ。テーマが音楽ということもあり、このイベントでは毎回iPod新製品とiTunes関連の新サービスが発表されるのが恒例となっている。今回も前例に漏れず、iPodの3製品がリニューアルされた。まず紹介されたのが「iPod shuffle」で、前世代の製品と比較しつつ新デザインをアピールした。今回のshuffleは第4世代にあたるが、第2世代の外観や操作系統を採用しつつ、第3世代で投入されたVoiceOverやGenius Mix、プレイリスト再生などの機能を包含した点に特徴がある。価格は2GBで4800円。5色のカラーバリエーションが用意される。なお今回の発表会では紹介されていないが、「iPod classic」の160GBが価格改定で2万2800円となっている。大量の楽曲ライブラリーを持ち歩くユーザーは旧製品が継続となるので安堵してほしい。

いよいよiPod新製品の話。まずは「iPod shuffle」だ。今回リリースされるのは第4世代にあたるが、前モデルにあたる第2世代のボタン操作と第3世代のVoiceOver Playlistsの2つの特徴を組み合わせたコンパクト筐体になる

第3世代の製品ではコントローラがイヤホン側にあり使いにくいという評価もあったが、今回のアップデートでは筐体に従来のボタンコントローラが復活した。一方で第3世代にあったVoiceOverもサポートし、Genius Mixにも対応する

バッテリ駆動時間は15時間で、全5色のラインナップ

「iPod nano」がタッチスクリーン搭載

 そして今回外観が最も大きく変更されたのが「iPod nano」となる。Jobs氏がジーンズの右ポケットにある小さなスペース(小銭入れ)から取り出して衝撃のデビューを飾った初代iPod nanoだが、今回の新製品で6世代目となる。液晶画面を大きくしたずんぐりむっくりしたデザインの第3世代、画面の大きさを維持しつつ縦長デザインに戻した第4世代、そして画面をさらに大きくして動画撮影用カメラを搭載した第5世代と進化を経てきたnanoだが、第6世代では画面サイズの維持と筐体サイズの小型化の両立を検討した結果、クリックホイールを取り除くことにしたようだ。そのため筐体とほぼ同サイズの画面が搭載され、iPod shuffleに近い筐体デザインになっている。

これまで5世代にわたって新製品がリリースされてきた「iPod nano」。直近の第5世代では画面サイズが大きくなっているものの、nanoの特徴であるコンパクトさを実現するのはもう限界に近い。最後の手段はコントローラのクリックホイールを割愛するしかないというのが今回のnanoのコンセプトだ。これまでの細長画面から、正方形状のスクリーンサイズとなった

「iPod nano」の特徴。本体サイズが一気に半分になったため、それに合わせて重量も半分になっている。スクリーンはマルチタッチ動作に対応するほか、shuffle同様にクリップ装備で服への取り付けが簡単になり、Nike+の機能も装備する。バッテリ駆動時間は24時間に。また発表ではスルーされているが、前モデルにあった動画撮影用のカメラ機能は割愛されている

 ユーザーインターフェースはホイールボタンに代わり、タッチスクリーンが採用されている。タッチ操作でプレイリストからの選曲、メニュー切り替え、ホームスクリーンデザインの変更、画面操作やステータス確認まで、すべての動作を行なうようになっている。VoiceOverに対応するほか、Nike+や万歩計などの機能も内蔵する。さらにクリップがついており、体の好きな場所に取り付けて、指2本操作による画面回転で向きを自由に調整するなど、単なる音楽プレイヤーからややおしゃれな機能を搭載したガジェットとなっている。価格は8GBモデルが1万3800円、16GBモデルが1万6800円。色はグラファイトを含む7色が用意されるほか、さらにスペシャルカラーの“RED”が用意される。

ホームスクリーンの表示例各種。腕時計代わりに使うのも面白いかもしれない

Jobs氏がnanoの実演デモ。アルバム選択のほか、アイコン長押し後のドラッグ操作によるホームスクリーンの並べ替えが可能

2本指による画面回転も行なえるなど、小型音楽プレイヤーにしては面白いギミックを搭載している

「iPod nano」のカラーバリエーションとパッケージ外観

基本スペックが大きく向上した「iPod touch」

 3つめの新製品が「iPod touch」だ。昨年2009年のスペシャルイベントではある意味主役的存在であり、Apple戦略における重要な位置を占めていることがうかがえた。特にティーンエイジャーを意識した広告キャンペーンで、音楽プレイヤーやアプリを活用したソーシャルツール、ゲーム機としての性格が強かった。事実、Appleは今回のイベントを含め、touchがNintendo DSやPSPなどを抜いて世界No.1の携帯ゲーム機であると必ずアピールしている。iOSを搭載するデバイスの一角でもあり、新機能やサービスの恩恵を最も受けやすい製品でもある。今回の第4世代の製品では筐体が若干薄くなったほか、iPhone 4の新技術であるRetinaディスプレイの高解像度モードに対応。A4プロセッサ採用による高速化、3軸ジャイロの搭載など、基本スペックが大きく向上している。

3つめの新製品は「iPod touch」。非常にわかりにくいが前モデルに比べて数割ほど薄くなっている。また本体正面上部に穴があることに気が付くが、touchにもiPhone 4と同様にフロントカメラを装備し、「FaceTime」が利用できるようになった

「iPod touch」のスペック一覧。LEDバックライトの4倍解像度Retinaディスプレイを搭載したほか、A4プロセッサの採用、3軸ジャイロ搭載でiPhone 4とほぼ同などの基本スペックとなった。搭載OSはiOS 4.1で、「with Game Center」とあるのはゲーム用途を意識したものだと思われる。バッテリ駆動時間は40時間だ

目玉はフロント/リアカメラの搭載

 iPod touchに関する最大の目玉は、やはりフロント/リアカメラの搭載だろう。フロントカメラはビデオ会議サービス「FaceTime」に利用し、背面のリアカメラはHD動画撮影が可能だ。ここで撮影したHD動画はアプリを使ってすぐに加工し、iOS 4.1の新機能であるWi-Fi経由の動画転送機能を使ってYouTubeなどへのアップロードが可能となっている。touch初のカメラということでユーザー待望の機能ではあるが、iPhone 4のような高解像度(2592×1936ピクセル)写真に比べると、touchではXGAに満たない解像度(960×720ピクセル)しかサポートしておらず、その点にはあまり期待しないほうがいいだろう。あくまでおもちゃの延長程度と捉えたほうがいいかもしれない。8/32/64GBの3モデルが用意されており、価格は2万900円/2万7800円/3万6800円となっている。

touchユーザー待望の新機能が背面にあるリアカメラだ。720pのHD動画撮影が可能なほか、iMovieなどを組み合わせての加工や、iOS 4.1でサポートされたWi-Fi経由でのHD動画転送機能を使ってそのままYouTubeなどに動画をアップロードできる。静止画撮影も可能だが、こちらの解像度は960×720ピクセル。iPhone 4の2592×1936ピクセルに比べると圧倒的に低い。このあたりは差別化ポイントと考えるしかないだろう

そしてFaceTime。touch同士だけでなく、iPhone 4などの他のiOSデバイスとの通信も可能

米国での価格体系。日本では、価格は8GBモデルが2万900円、32GBが2万7800円、64GBが3万6800円

発売開始は9月第2週

 iPodは3機種とも、iOS 4.1のリリースと同じ9月第2週でのワールドワイド販売開始となっている。恒例だった「Available Today」こそなかったが、今年は例年に比べてイベントの開催時期が早いため、その意味で提供スケジュールが遅れているというわけでもないといえる。iPhoneやiPadの登場によりその存在意義が薄れつつあるとも指摘されるiPodだが、これまでに2億7500万台を売り上げたベストセラーであり、現在もnanoやshuffleは身近な音楽ツールとして、touchはゲーム機やソーシャルツールの役割も持った多機能デバイスとして、そのユーザーを確実に維持している。

以上発表された3種類のiPodは、すべて発表の翌週から発売開始となる

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