Internet Information Servicesのインストールと設定
Windows Serverの標準Webサーバ「IIS」を活用しよう
2010年08月03日 09時00分更新
SMTPサーバの構成
Webアプリケーションを構成する上で重要な機能に、SMTPサーバがある。SMTPサーバは、Windows Server 2003(IIS 6.0)まではIISの一部として提供されていたが、Windows Server 2008では独立した「機能」としてインストールする。ただし、現在でも管理ツールは「インターネットインフォメーションサービス(IIS)6.0 マネージャ」、つまりIIS 6.0の管理ツールとしてメニューに登録される。
SMTPサーバのインストール手順は以下の通りである。
- 「サーバーマネージャ」の「機能」を右クリックし「機能の追加」を選択
- 「SMTPサーバー」を選択
- 必要なIIS役割サービスがインストールされていない場合、警告のダイアログボックスが表示されるので「必要な役割サービスを追加」をクリックする
- IISの役割サービスを追加した場合、役割サービスの追加画面が表示されるので「次へ」をクリック
- 適切な役割サービスが選択されていることを確認する(画面4)
- 確認画面で「インストール」をクリックする
アプリケーションサーバ機能
IIS上でWebアプリケーションを実行する場合、以下のいずれかの機能を使う。
CGI
もっとも古くからある機能だ。標準化されているため、ほかのWebサーバで動作するアプリケーションを移植するのも容易である。本来のCGIは、Webブラウザからのリクエストのたびにプロセスを起動するため、実行速度が遅いという欠点があった。しかしIIS 7.0のCGIは「FastCGI」に対応しており、実行速度を大幅に向上できる(Windows Server 2003付属のIIS 6.0に対しては追加オプション)。
すでにFastCGI上で動作するPHPも登場しており、CGIが再注目されている。PHPはApacheで広く使われているアプリケーション開発基盤である。
ISAPI
「Internet Server Application Programming Interface」の略で、アイサピと読む。IISの拡張モジュールとして作成されたプログラムで、CGIよりも高速に動作するが、対応するアプリケーションを開発するのは難しい。IISの機能を拡張するために使用されることが多い。
ASP
「Application Server Pages」の略で、ISAPIを呼び出すためのスクリプトインターフェイス。ISAPIアプリケーションよりも簡単に、しかもCGIアプリケーションよりも高速なアプリケーションを開発できる。ただし、現在では後述するASP.NETを使ったアプリケーションのほうが多い。
ASP.NET
.NETフレームワークを基盤としたアプリケーション開発インターフェイス。堅牢で高速なアプリケーションを開発できる。マイクロソフトがもっとも力を入れているWebアプリケーション環境であり、新規開発でも広く使われる。
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