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楽しいことだけでいいんじゃねーの? 小池スタイルな生き方

2010年07月23日 12時00分更新

文● 盛田諒/ASCII.jp編集部

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興味が移ったら、即座にそっちに乗り換えます

―― 小池さん、まずあなたは誰なんでしょう。プログラマーみたいですけど。

小池 プログラマーになったのは、いまの会社に入ってからですね。それまではメディアの仕事をしてました。はじめがゲームで、次が芸能事務所という感じで。

―― とはいえプログラムはしていたわけですよね、それまでも。

小池 もともと趣味でやってたんです。ですが、つとめていた会社がつぶれてしまって。で、ツイッターで「仕事をください」と騒いでいたら、いまの会社にプログラマーとして拾ってもらえた。そんな感じです。

「ツイッターで騒いでたら、仕事がもらえました」

―― ではもっとさかのぼって、プログラミングに興味を持ったのは。

小池 高校生のころです。

―― お、パソコン部に入っていたりとか。

小池 経済学が趣味だったんです。

―― 思いきり文系ですけど。どんな経済学に興味があったんですか。

小池 たまたま古本屋で読んだ「音楽社会学」という本がきっかけでした。もともと小さいころからピアノとバイオリンはやっていたので、音楽に興味はあったんです。古い経済学に興味が持てず、数学を多用する新しい経済学に興味があったんです。

音楽社会学 : マックス・ウェーバー「音楽社会学 経済と社会付論」(創文社・1967年)。和声と、メロディの2つを形態素的に分析することで、世界の音楽史を読み解いていくというふしぎな社会学書

「音楽社会学 経済と社会付論」(絶版)

―― すごい。誰にすすめられるわけでもなく読みはじめたわけですよね。

小池 でも数学がまったくできなかったんです。計算もできなかった。なのでそれをコンピューターまかせにしたいと思って、プログラミングをはじめたんです。大学には行ってないので、計算幾何学なんかの教育をうけているわけではないです。

―― 社会のしくみを分析していくのが好きってことなんですかね。

小池 というか、自分で新しい分野を切り拓くことに興味が持てないんですね。もとからあるものを知りたい、効率化したい。だから元のレベルがクソすぎると興味が持てません。

―― なるほど。でも、高校を出たときはプログラムを仕事にはしなかったんですね。

小池 知り合いに誘われて、ゲームのシナリオ制作をしてました。

―― なんでまたシナリオを書こうと思いました。

小池 そのとき面白いと思えることだったら何でもいいと思うんです。逆に、面白くないと思えたらやめましょうと。それくらいしか考えてないです。

―― そりゃまたあっさりした考えで。

小池 「なるほど四時じゃねーの」も、どうやったら早くプログラムをつくれるかを考えることに興味が出たのでやってます。むかしは手段だったんですけど、今では目的です。興味が移ったら、即座にそっちに乗り換えてます。

名刺の肩書きは「錬金術師」だった

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