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狙うはプロ級!? ニコン「D300S」で撮影スキルを鍛え直す 第9回

広角から超望遠まで1本で使えるレンズを試す

2010年06月17日 12時00分更新

文● 小林 伸

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タムロン独自の「VC」で望遠時の手ブレも防げる

 AF18-270 Di IIは現在世界最大倍率15倍(原稿執筆時点)光学ズームレンズで、DXフォーマットのD300Sに装着した場合、27-405mm相当(35mmフィルム換算)の焦点距離を得ることができる。

持ち歩きをしているときにレンズが伸びてしまわないように18mm時はロックがかかるようになっている。ニコンのAF-S18-200ではそれほど伸びるようなことはなかったが、タムロンのAF18-270 Di IIは持ち歩いていると結構伸びることが多かった

 広角からちょっとした超望遠レンズまでを一本にしてしまった感じだ。キットレンズのAF-S18-200に対して、望遠側で105mm相当のアドバンテージがある。望遠側がコレだけ長いと当然手ブレの心配が付きまとうが、タムロン独自の手ブレ補正機構「VC」(バイブレーション・コンペセーション)を搭載している。

レンズマウント付近に「VC」(手ブレ防止機構)のON/OFFスイッチがある。三脚などの使用時はOFFにしておかないと逆にブレて写ってしまうことがある

レンズマウント付近に「VC」(手ブレ防止機構)のON/OFFスイッチがある。三脚などの使用時はOFFにしておかないと逆にブレて写ってしまうことがある

 AF-S18-200にも「VR」と呼ばれる手ブレ補正機構は搭載されている。当初AF-S18-200だけを使用していたときには自分の体があまり揺れないなと思うくらい効力を実感していたが、タムロンのVCはさらに体がまったく揺れていないような錯覚を覚えた。

 どちらのレンズにもいえることだが、手ブレ補正機構が動き出すのはシャッターボタンを半押しした時点からで、その前と後で比べるとどちらもその効力に驚く。

左がAF18-270 Di II、右がAF-S18-200の18mm時の全長

左がAF18-270 Di IIの270mm時の、右がAF-S18-200の200mm時の全長。どちらも高倍率ズームなので望遠端でのレンズの全長は相当伸びる。それぞれこの状態にプラスしてフードをかぶせるとさらに長くなる

 レンズの全長は広角時では101mmなのだが、望遠端では約200mm(実測値)まで伸びてしまい、全長は倍ぐらいになる。伸ばしたときの重心位置もレンズ先端側になるのだが、レンズの重量自体がそれほどではない(550g)のでさほど撮りづらいと感じるほどではない。

 それよりもズームリングを回していくと50mmの刻印を過ぎたあたりから100mmの刻印を過ぎるあたりまでに非常に操作の重い部分がある。AF-S18-200にも操作が重くなる部分は確かにあるが、あえて探さなければ感じない程度なので、その差は大きい。

 このような部分は光学ズームの高倍率化を求めていくと我慢しなければならない部分なのだろう。

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