台湾エイサー社は27日、中国北京にてプレスカンファレンス「source home 2010」を開催。業績の発表およびClear.fiと呼ばれるマルチメディア・プラットホームや電子書籍リーダーなどの発表を行なった。
カンファレンスの冒頭で、エイサーCEOのジャンフランコ・ランチ氏による直近の業績発表と今後の見通しの発表がされた。
同氏によると世界的な不況の中、2010年第1四半期でノートPCの世界シェアナンバー1(Gartner調べ)となったと業績の進捗を誇らしげに報告。
マルチメディア・プラットホーム「clear.fi」
続いてIT製品担当プレジデントのジム・ウォン氏によるマルチメディア・プラットホーム「clear.fi」が発表された。「clear.fi」は、PCやスマートフォン、メディアプレーヤーなどさまざまなデバイス間を統一されたインターフェイスでリアルタイムにデータを共有し活用するプラットホーム。
日本でも普及しつつあるDLNAの中にPCやスマートフォン、メディアプレーヤーなどをありとあらゆるデジタルデバイスを組み込みようなイメージで、どのデバイスに再生したいファイルがあっても簡単に探し出し共有できるというユーザー利便性を極限まで向上させる仕組みとして普及を目指すとしている。
「clear.fi」のデモンストレーション
予定外のタブレットも披露
エイサー版キンドルとも言うべき「LumiRead」を発表。スペックは、ディスプレーはモノクロ6インチ、メモリは内蔵2GB、さらにMicroSDカードスロットやSIMカードスロット、USBなどを装備する。サイズは幅118mm×奥行き208mm×高さ10.3mm、重量が約270g(ちなみにキンドルは幅135mm×奥行き191mm×高さ18mm、重量が約292g)。駆動時間は待機状態で約2週間、約8000ページ程度のページリフレッシュが可能とのこと。日本での展開こそ言及されなかったが、2010年第3四半期以降に、米国やドイツ、中国などで順次発売される予定だ。コンテンツベンダーとしてはBarnes & Noble(アメリカ)、Libri.de(ドイツ)、Fouderグループ(中国では)などと協業する。
また、当初予定にはなかったというカラー液晶搭載のタブレットもサプライズとして披露。Androidを搭載した7インチのタブレットのようだが、詳細に関しては一切明かされることはなかった。おそらくiPadのようなコンセプト製品だと思われる。
中国Founder社と提携し中国市場で影響力を確保
中国市場で大きなシェアを獲得するため中国Founder社と提携すると発表された。Founderはエイサーが得意とするノートPCと逆のデスクトップPCが強く、相互に補完しあう形の提携となっている。今後は、両社のシェアを合算し、中国市場でシェア3位を目指すとしている。
