台湾エイサー社が中国北京で開催したプレスイベントでは、エイサー躍進の立役者でもあるNetbook「Aspire one」の新製品も出展されていた。中でも「Aspire one Ultra」と「Aspire one Pro」の2機種は、強化型Aspire Oneと言うべき注目の製品だ。さっそく見てみよう。
11.6型ワイドXGAで快適さ向上! Aspire one Ultra
Aspire one Ultraは、画面サイズと解像度を大きくした、Aspire oneシリーズの上位に位置するNetbookである。正式な製品発表ではないので正確なスペックは不明だが、液晶ディスプレーサイズが11.6型ワイドに、画面解像度も1366×768ドットへと大型化されたのが最大の特徴だ。画面解像度の狭さは既存Netbookの大きな弱点だけに、使い勝手の向上が期待される。
また、オーディオ出力もサラウンド出力技術「Dolby Pro Logic」に対応するなど、AV面での強化がUltraのコンセプトと言えそうだ。
CPUは不明だが、チップセットはIntel US15W Expressを採用と発表されているので、Atom Zシリーズを組み合わせるのだろうか。展示されていた試作機では、1.33GHzと表示されていた。内蔵ストレージは160GB HDDとなるもよう。OSはWindows XP Home Edition SP3を搭載していた。
さらにバッテリー駆動時間の長さもウリのようで、6セル5200mAhのバッテリーで8時間を確保するという。それでいて、本体の重さは従来型のAspire one(約1.06kg)と比べても、大きく重くなったという印象は受けなかった。リリースにも「1kgよりやや大きい」とある程度なので、モバイルユースには従来型以上に向いていると期待できる。厚さも2.5cm程度のようだ。
価格や発売スケジュールは未定だが、一般的なNetbookより大画面&長時間駆動となれば、話題を呼ぶこと間違いなしの製品になるだろう。
10.1型で7.5時間 Aspire one Pro
もうひとつの新Aspire oneが、10.1型ディスプレー搭載のAspire one Proだ。見た目は既存のAspire one D150と変わらないように見えるが、Aspire one Proのポイントは長時間駆動のバッテリー駆動にある。D150が公称3時間とあるのに対して、Aspire one Proでは7.5時間以上をアピールしている。
ディスプレーサイズは10.1型ワイドで、解像度は1024×600ドットと、D150と変わらない。CPUはやや強化されており、展示されていた試作機はAtom N280(1.66GHz)を採用している(D150はN270)。Atom N+Intel 945系チップセットという基本は変わらないようだ。
3G通信モジュールを内蔵可能など、バッテリーに加えてモバイルユース面の強化が目立つ。Aspire one Ultraと並んで、どの程度の価格で登場するのか、こちらも日本での登場が待ち遠しい製品だ。