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マルチリンガル対応や他製品との連携を強化

円熟にいたる情報漏えい対策「Symantec DLP 10」

2010年02月09日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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2月8日、シマンテックは情報漏えい対策ソフトの新版「Symantec Data Loss Prevention 10(以下、Symantec DLP)」の発表会を行なった。マルチリンガル対応や他製品との連携強化などにより、より精度の高い情報漏えい対策を実現する

50以上の機能が追加された
新バージョンの概要

 新製品について説明した株式会社シマンテック プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャ 金野隆氏は情報漏えい対策の必要性について、「これまでのようなインフラだけの対策では、情報漏えいを的確に止めていくのが難しくなっている」と語る。確かにウイルス対策は行き渡った感があるが、情報漏えい対策やセキュリティ管理はまだまだだ。これに対してシマンテックは、ウイルスなどの攻撃を防御するためのインフラ保護は「Symantec Protection Suites」、ITポリシーの策定と実施を行なう「Symantec Control Compliance Suite」、システムの効率的な管理「Altiris Management Suite」、そして今回紹介する情報の保護ツールとして「Symantec DLP」の4製品で対抗するという。

株式会社シマンテック プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャ 金野隆氏

 このうちSymantec DLPは、機密情報の検出・特定、内容の監視、そして保護と防止といった一連のフローを通じて、情報漏えいを防止するソフトウェア群。ネットワーク、ストレージ、エンドポイントの3カ所で機密情報の検出や保護を実現する。

Symantec DLPのおもな機能

 今回発表されたSymantec DLP 10では、約50の新機能が追加されているという。まず、マルチリンガルに対応。日本語、中国語、フランス語のランゲージパックが提供されたことで、ユーザーインターフェイスの言語変更が可能になるほか、新たに25言語にコンテンツ検出や保護・情報漏えい阻止も実現する。また、姓名や郵便番号、電話番号、銀行口座番号、クレジットカード番号などの個人関連情報、日本版SOX法や個人情報保護法など法規制関連など、日本特有のポリシー提供も開始した。

 Symantec DLP 10ではDLPプラットフォームのオープン化を強化。ヘッダ部分を解析することで未知のカスタムファイルタイプを認識したり、他の暗号化ソフトや著作権管理ソフトと連携し、ポリシーに基づいてファイルを暗号化したり、さらにはWebサービス用のReporting APIによってレポートアプリケーションと連携することも可能になっている。

他製品との連携も進む

 他の製品との連携機能も進めた。Symantec DLPのイベント情報をトリガとして、Symantec Endpoint Protectionのデバイス制御機能を利用することが可能になる。たとえば「重要データをUSBメモリにコピーしようとすると、DLPが遮断。さらにSymantec Endpoint Protectionに指示を出し、ノートPCのロックダウンを行なう」(株式会社シマンテック スペシャリストセールス DLPソリューションチーム セキュリティスペシャリスト 跡部靖夫氏)ことも可能になる。これらは複数の製品を連携させる「Symantec Workflow」という技術を利用しているという。

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