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買ったからには全部言いたい! ペンタ「K-x」の魅力 第5回

K-xに似合うコンパクトな広角レンズ

2009年11月19日 12時00分更新

文● 小林 伸

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APS-Cサイズ用魚眼レンズ「フィッシュアイズーム10-17mm」

 では、さらに広角なレンズはないのかと探してみると、「DA12-24mmF4 ED AL[IF]」(直販価格7万9800円)という超広角ズームレンズがラインナップされている。しかし、このレンズは重量が430gもあり、さらに大型の花形レンズフードを装着するなどするとK-xのコンパクトなボディとのバランスはいまいちになる。そこで気になるのがフィッシュアイズーム10-17mm(直販価格5万4800円)である。

「DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]」。そもそもAPS-Cサイズ用の魚眼レンズというのも少ないのだが、さらにズームレンズというとペンタックスかTokinaのものしかない。しかも、この2つの製品は共同開発されたものなので同じと考えていい

「DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]」。そもそもAPS-Cサイズ用の魚眼レンズというのも少ないのだが、さらにズームレンズというとペンタックスかTokinaのものしかない。しかも、この2つの製品は共同開発されたものなので同じと考えていい

 イメージサークルをAPS-Cサイズに合わせた対角線魚眼レンズで、10mm時に180度(対角線)の画角を持つ。このとき画面周辺部には湾曲歪みが出るが、中心部分の直線などは歪まないため遠近感がよりいっそう強調され面白い画面効果がでる。

フィッシュアイズーム10-17mmで撮影。実際の建物はココまで廻り込んだものではなかったが周辺の湾曲によって建物がオブジェを包み込んだように写った

フィッシュアイズーム10-17mmで撮影。実際の建物はココまで廻り込んだものではなかったが、周辺の湾曲によって建物がオブジェを包み込んだように写った

 ウッカリすると撮影者本人の足や手が写ったりすることもあるのだが、これは使用していく中で慣れるしかないものだ。超広角ズームレンズとして使ってみても面白いと思う。K-xには「ディストーション補正」というレンズの光学的歪みを補正する機能があるが、このフィッシュアイズーム10-17mmを装着したときにはONにすることはできないので、この機能を使用して周辺の歪みを補正することができない。あくまでフィッシュアイは周辺が歪むレンズと認識して使用しよう。


一風変わった写真が撮れる「HDR」機能

「HDR」機能の設定画面

「HDR」機能の設定画面

 ここからは、K-xの面白い撮影機能を紹介していこう。まずは「HDR」機能だ。ワンシャッターで露出を変えた画像を3枚撮影してそれを組み合わせることで広いダイナミックレンジの画像を得ようとする機能だ。この機能には「標準」と「誇張」というパラメーターがあり、いずれの設定でもワンショットでは再現できないような画像を撮影することができる。

 しかし、3枚を撮影する間にカメラ自体がブレてしまったり、被写体自身が動いてしまえば合成にもズレが発生してしまうので、撮影時には三脚が必須。しかし、見たときの印象からかけ離れた画像ができるのは面白い。


HDR撮影サンプル

ノーマル

ノーマル

HDR「標準」設定

HDR「標準」設定

HDR「誇張」設定

HDR「誇張」設定

 上のサンプル写真はHDR機能を日中使用した例。空の階調もハッキリと残り、影の部分は暗く落ち込まない。面白い効果だが、コントラストの低い眠い画像に見えなくもない(最初見たときは一瞬ソラリゼーションでも起きているのかと思った)。

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