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VMwareを追撃 「Parallels Desktop 5」10の新機能

2009年11月13日 12時00分更新

文● 田中俊光

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 「VMware Fusion 3」(関連記事1)の発売から1週間後の11月4日、ラネクシーからIntel Mac向け仮想化ソフトの最新版「Parallels Desktop 5」のダウンロード発売が始まった(関連記事2)。パッケージ版の発売は12月4日に予定されている。

 最新版では、前バージョンから70以上の新機能を追加したという。VMWare Fusionのレビューと同様、今回も注目の10機能をピックアップして紹介していこう。なお、バージョン5の新機能ではないのでピックアップしなかったが、Parallels Desktopは9月に公開したバージョン4(ビルド3846)にてSnow Leopard(32/64bitカーネル)上で動作するようになっている。

Parallels Desktop 5

Parallels Desktop 5。開発元は米パラレルズで、日本国内ではラネクシーが販売している。価格は、ダウンロード版が8500円(23日までキャンペーンで7500円)、アップグレードダウンロード版が5900円(同4500円)、パッケージ版が1万1500円だ。対応システムは、Mac OS X 10.4.11以降(10.6対応)。対応機種は、Intel CPUを搭載したMac



目次

  1. ユーザーインターフェースを一新
  2. 新表示モード「クリスタル」
  3. Windowsアプリケーションの外観をMac風に
  4. Windows 7/VistaでAeroが動く
  5. スタックからWindowsアプリケーションを起動
  6. 仮想ディスクを自動圧縮
  7. VMwareの仮想マシンからの移行が簡単に
  8. ジェスチャーとリモコンでWindowsアプリケーションを操作
  9. スタイル付きテキストと画像のコピー&ペーストに対応
  10. Linux対応強化

注意事項

 現在、バージョン4で複数のプロセッサを指定して構成したWindows XP仮想マシンをバージョン5にアップグレードすると、ブルースクリーンとなり起動できないという問題が発生している。本件の回避策がラネクシーのFAQページに掲載されているので該当するユーザーは参照してほしい(関連リンク)。


1. ユーザーインターフェースを一新

 前バージョンからアップグレードしたユーザーは、ユーザーインターフェースが変更されていることに気付くはずだ。

 前バージョンではライバルのVMware Fusionにも似た、ウィンドウ上部のツールバーにアイコンを配置したデザインだった。バージョン5では標準でツールバーアイコンを非表示とし、仮想マシンの操作や画面モードの切り替えはウィンドウ下部のステータスバーから行なうよう変更された。

 ステータスバーのアイコンが操作しづらいという場合は従来通りツールバーを使用することができる。また、設定画面もタブを採用した新デザインに変更されている。

Parallels Desktop 5

ツールバーアイコンは標準では非表示となった。ゲストOSの縦方向の解像度を若干大きく設定できるメリットもある

Parallels Desktop 5

従来通りツールバーアイコンを使うこともできる。項目のカスタマイズも可能

Parallels Desktop 5

設定項目の数は多いがタブを採用して整理されたため以前より分かりやすくなった


2. 新表示モード「クリスタル」

 Parallels Desktopでは、Windowsのデスクトップを非表示とし、WindowsアプリケーションのウィンドウをMac OS Xのデスクトップ上に直接表示する「コヒーレンス」モードをサポートしている。バージョン5ではMac OS Xとの融合度をさらに高めた「クリスタル」という新しい画面表示モードが追加された。

 このモードはコヒーレンスと似ているが、メニューバーにWindowsアプリケーションの名前が表示され、仮想マシンの操作はメニューバーに追加されたParallelsアイコンから行なうようになっている。操作性はVMware Fusion 3で改良された「ユニティ」に近い。

Parallels Desktop 5

「クリスタル」モードではメニューバーにWindowsアプリケーション名は表示され、Parallels Desktopのメニューは表示されない

各種操作は、メニューバー右側(メニューエクストラ領域)に追加されたParallelsアイコン(2本の赤い縦棒)から行なう。アイコンのクリックで標準のメニューが表示されるほか、右クリックでWindowsのスタートメニュー、「optionキー」+クリックで拡張メニューが表示できる

 このほか画面関係では「アクティブスクリーンコーナー」の追加やマルチディスプレー対応など、フルスクリーン時の操作性を向上させている。

Parallels Desktop 5

フルスクリーン時、アクティブスクリーンコーナーに設定したコーナーをクリックして画面モードの切り替えやメニューバー表示ができるようになった。また、フルスクリーン時にすべてのディスプレーを使った表示が可能になった

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