非常にコンパクトだが、優秀な紙送り機構
スキャナー部を開くと本体側とフタ側それぞれにあるCISラインセンサーに気付く。用紙搬送ローラーは中央部に2組(本体側2つ+フタ側2つ)があるのみ。これだけのローラーで安定した搬送ができていることに驚く。レシートや薄い和紙など紙詰まりを起こしごちな紙種でも安心してスキャンできそうだ。
また本体側の紙送りローラーは簡単に取り外し可能になっている。プリンターやファクス・複合機でも長らく使っていると、どうしても給紙不良が起きやすくなる。これは小さな紙クズがホコリなどよって給紙ローラーとの紙の密着性が落ちてしまうことによるものだ。このように簡単に給紙ローラーを取り外してクリーニング、もしくは交換できるようになっているのはありがたい。
ちなみに給紙ローラーおよび分離パッド(給紙ローラーと向かい合わせにあり、複数の用紙を給紙したときに1枚だけ送られるようにする樹脂パーツ)は消耗品で、ローラーは10万枚、分離パッドは1万枚で交換を促すメッセージが表示されるという。
スキャナーは600dpiのCISタイプ。搬送される原稿の両面に2組搭載するため1パスで両面原稿がスキャンできる。電源も接続したPCからのUSB給電だけで動作するのでシンプル。占有するUSBポートもひとつだけだ。余分なケーブルも必要なくノートPCなどと一緒に持ち歩くのに便利だ。
操作は非常に簡単で、付属のCD-ROMからドライバをインストール。USBケーブルでパソコンと接続して原稿をセット。本体に1つだけあるスキャンボタンを押せば、スキャンアプリ「CaptureOnTouch」が起動して読み込みが開始される。 読み込みが終わったら保存先、形式(BMP、JPEG、TIFF、PDF)などを選べばいい。
スキャンボタンはひとつしかないが、PDFファイル保存、画像形式のファイル保存、Eメール添付など機能をアサインできるのは最近のスキャナーや家庭用複合機と同様だ。
また、ガイドに沿わずに斜めに読み込まれた場合でも、ソフトウェアで自動的に水平・垂直補正がかけられるほか、何枚もの原稿をスキャンする際に白紙ページを自動スキップ、カラー/白黒原稿の自動認識などもオートで行われる。
