パナソニックのマイクロフォーサーズデジカメとしては3台目となる「GF1」(20mmのパンケーキレンズキットで9万円前後)。前の2機種(G1、GH1)はEVFを持つ一眼レフを小型化したようなスタイルだったが、GF1では背面液晶モニターを使うコンパクトデジカメのようになった。オリンパス「E-P1」に近く、コンセプトも同様なので直接のライバル機と言っていいだろう。今回はGF1の撮影画質を中心にレビューしていく。
背面のダイヤルが秀逸!
本体サイズは幅119×奥行き36.3×高さ71mmで、ストロボを内蔵するレンズ交換可能な一眼デジカメとしては世界最小最軽量になる。
ストロボを内蔵しないデジカメを含めた場合、E-P1のほうがわずかに小さい。重量は標準のパンケーキレンズキットの場合、電池、メディア込みで約442gとやや重量感を感じる。見た目は同社のコンパクトデジカメの雰囲気で、特に「LX3」とはデザイン的に共通のイメージがある。背面に多少ボタンが増えている程度で、操作感もほぼ同じだ。
グリップはG1やGH1に比べてかなり小さくなったが、適度に指が掛り、十分に持ちやすい。上面にはモード変更ダイアルや動画撮影専用のボタン、メインスイッチが並ぶ。メインスイッチが物理的に動かすスライド式なのは結構便利。見えない状態でも操作できるし、ボタンを押す方式の電源よりも確実に素早い操作が可能だ。
背面の向かって右上にはダイアルが備わり、シャッタースピードや絞りなどのパラメータ変更ができる。これがなかなか秀逸で、プログラムシフトや露出補正に使用するが、押し込むことで機能の切り替えが可能。例えばシャッタースピード優先時に直接回せばシャッタースピードが変わり、押し込むことで露出補正の動作に切り替わる。
また記録画像の再生時に回すことで拡大表示になり、十字キーで位置の変更が行なえるが、ダイアルを押し込むと十字キーがコマ送りの機能へ切り替わる。拡大したままコマ送りをして、前後の写真でピントチェックが行なえるなど、1つのダイアルで2つの機能を併せ持つことになる。