“Web屋”が作ったデスクトップアプリの正体
とはいえ、プリントマジックの実体はFlexフレームワークで構築したFlashアプリケーションだ。データをサーバーではなくローカルに保存するなどの違いはあるものの、デスクトップの“ガワ”をまとったWebアプリといってもいい。
たとえば、年賀状作成に欠かせないイラスト素材はプリントマジックのサーバー上にあり、プリントマジックで素材を選択したときなど、必要に応じてダウンロードされる仕組みだ。そのため、配布パッケージのサイズは814KBと小さく、イラスト素材の追加・変更も容易。目玉の達筆化機能も、肝となる変換処理はサーバーが担っており、今後さまざまな「達筆パターン」をサーバー側の更新によって追加していく予定だという。
そもそも、プリントマジックの開発をほぼ1人で担当したアルファブレンドの公手敏裕氏は、Flash開発を得意とし、ブログパーツなどの開発を手掛けてきた生粋の“Web屋”だ。公手氏はデスクトップアプリを強く意識することなく、あくまでも「Flashの延長線上で」プリントマジックを開発したという。
配布元のDayzは、今後、プリントマジックのパッケージ販売やOEM提供を計画している。「Web屋がデスクトップアプリを作れるようになる」というアドビが描いていた青写真は、1本のハガキ作成ソフトでやっと現実になろうとしている。