背景を描き、細かい仕上げをしたら完成!
人物をあらかた仕上げたら背景の小物に移ろう。まずは街灯だ。直線ツールで支柱を描いたら、その上にランプ台をペンツールでざっくり描き、フチを直線ツールで囲む。続いて作業用のレイヤーを作り、女の子の顔から下に向かって消失点のようなものを設定。直線ツールで影の効果をつけ、グラデーションのようなものを作る。大きめのブラシでボカシを入れれば出来上がり。
つづいて別ウインドウを開いて紅葉を描く。ここは前編で描いたものと違い、人物の前に入る小物として写実的なものを描くため、資料を参考にていねいにトレースする。画像を回転させたり、変形させたりしていくつかのパターンを作り、元絵に「重ねる」レイヤーを作成して貼りつける。
彩色用のレイヤーを作成したら、まずはベースとなる朱色で塗っていく。葉の輪郭をふちどって選択、「領域を太らせる」に設定して塗りつぶすという繰り返しだ。ベースが出来たら、今度はブラシで緑や黄色などで効果を付けていく。それが終わったら影付け。「乗算」レイヤーを作成し、葉脈の左右いずれかに影を入れていく。
影付けが終わったら、そのレイヤーをまるごと新しいウインドウにコピーし、レイヤーを結合。小さな紅葉の集合にしてキャラクターの背後に配置すれば完成だ。
最後は仕上げ! ここから一気に画面全体に効果の化粧を施していく。レイヤーを使ったTipsが満載なので見落とさないように。まずは髪のボカシ。髪レイヤーをコピーして白く塗りつぶし、ボカシを入れる。レイヤーは「ハイライト」に指定。これで焼きつけたような印象になる。このあとに不透明度を30%くらいまで落とせばボカシが終了だ。
ボカシが終わったら、ここですべてのレイヤーを結合。新たに「ハイライト」のレイヤーを元絵の下に作成する。髪や足など、上から降ってきた光が透過する場所を分かりやすい色、この場合は赤で塗りつぶしていく。塗りつぶしを終えたら色彩を白に変更し、125×125pt程度の大きなブラシでボカシをかければ、後光の射したような効果が生まれる。
つづいて一番下に「オーバーレイ」のレイヤーを入れ、そこにグラデーションツールで赤に抜けるグラデーションをかける。不透明度を45%程度に下げれば、画面全体がきらびやかに赤みがかり、アラが目立たなくなる。つづいて同じくオーバーレイのレイヤーを使い、目が茶色っぽかったのを赤めに修正する。
最後にもう一度すべてのレイヤーを結合。レイヤーをコピーしたら、背景にあたるレイヤーをフィルターから全体的にボカす。さらにブラシツールで細かく光のボカシを入れ、レイヤーを「重ねる」に変更して濃度を20%前後まで落としたら完成だ! ここまで読んでくれたあなたはエライ!
そんなわけで、ようやく出来上がった画像がこちらっ!
今回は下絵を渡す代わりに、編集長から与えられたお題「シルバーウィーク」「大胆なアングル」「ロングでウェーブ」「エロカワ(衣装)」などを元に描きおこしてもらったもの。よくぞここまで……と感心せざるをえない。ここでお絵かき知識を得た読者の皆さんは、連休にはペンタブを買いこんでお絵かき入門なんていかがだろう。
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