基本の影付け 顔~からだ編
基本の塗りが終わったら、つづいては影付け。彩色用の緑色のレイヤーを捨て、まずは顔から影を付けはじめる。今回は時間短縮のため新規にレイヤーを作ることはせず、そのまま肌レイヤーに重ねて描いている。時間があれば影を描くため、乗算レイヤーを作成することも考えたい。
やはり「色見本」ウインドウから色を持ってきて、髪が顔に落とす影から塗っていく。中サイズのブラシで、新たに線を描くようなイメージで描き、形を整えるために消しゴムで修正をかけていく。影の色を作るのは本当に難しい。たとえば黄色であれば単純に色味を暗くするだけではなく、色相や彩度を調整する必要があるため、色見本は必須だ。
ざっくりと塗り終えたら、スマートズームで拡大して細かい修正をかける。初めにまぶたの下に入る影、ついで耳元や鼻の頭、口元など、細かいところについて、丁寧に影をつけていく。ただしここであまり付けすぎるとクドくなってしまうので注意が必要だ。
影付けの際、気になるのは光源の設定。ひいろさんは影をつけやすい方向から「逆に設定する」スタイルをとっている。この場合であれば、光源は右上になる。つづいてレイヤーを分け、手、足……と肌にモノが落とす影を描いていく。
足の影を描くときは、上に乗っているものの輪郭をトレースするように影をつけ、そのあとに光源を意識した影を乗せていく。ここで通常、光源と逆の位置に入れるのが反射光だ。小さめのサイズで消しゴムをかけ、床などに反射した光をごく細めに描いていく。ただし、反射光に関してはある程度「ウソの光」でもオーケー。
体がおおまかに終わったら、シャツやスカートの影を描いていく。スカートに入れる影は「通常の影」「濃い目の影」「シワによる影」の3つだ。基本的には関節の位置から外に向けて影を広げるように描いていく。シワの生まれる位置から広がる逆三角形の影を描くイメージだ。スカートの影を描く際は、下に入ってくるヒップラインを意識すると説得力が出る。
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