意外にも熟練ユーザー向けな「E-P1」
極論を言ってしまえば、コンパクトデジカメからレンズ交換のできるデジカメへとステップアップするユーザーにとって、覗き込むだけのファインダーはあまり重要ではない。「撮影とは背面液晶モニターを見ながら行なうもの」と思っているユーザーからすれば、電子ビューファインダーを用いてまで背面液晶と同じ映像をわざわざ覗き込む必要性を感じないだろう。
この指向を推し進め、EVFも排除して背面液晶のライブビュー(LV)のみで撮影してしまおうというのが「E-P1」に代表されるEVF(電子ビューファインダー)形式もしくはLV(ライブヴュー)形式の小型レンズ交換式カメラだろう。余計なでっぱりがなくなったボディはまさに大型なコンパクト(?)デジカメといったところ。交換レンズもマイクロフォーサーズ用に加えて、アダプターを使用することでライカなどの高級レンズも使うことができる。これはフランジバック(マウント部から撮像面までの距離)が短いマイクロフォーサーズ規格ならではの恩恵で、理論的には変換マウントさえ作ればフランジバックが長いカメラ用のあらゆるレンズを流用できる。
E-P1はボディが小さいとはいえ、操作系などは凝っており、初心者向けというよりはデジカメを使い慣れたユーザーへのアピール度のほうが高い。“気軽な散歩に重いデジタル一眼を持って行くのは面倒だが、レンズが固定されたコンパクトデジカメではイメージの幅が限定されてしまって面白くない”――そんな熟練ユーザーに向いたカメラといえるかもしれない。
狭いと感じないダイナミックレンジ
「E-P1」の仕上がりモード一覧(人物の場合)
「E-P1」の仕上がりモード一覧(風景の場合)
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