D-Range設定でハイライトを抑える/暗部を持ち上げる
K-20Dでは白とび補正だけだったダイナミックレンジの拡大補正機能だが、K-7では白とびと黒つぶれの両方が設定可能になった。暗部の持ち上げ具合は3段階から設定可能だ。
補正機能を上げていくと背景の暗い部分が段々明るくなっていく。コントラストのある場合には同機能を入れておけば黒つぶれが少なくなるのだが、暗部にノイズが発生しやすくなるので注意が必要だ。標準状態ではハイライト補正も暗部補正もオフになっているが、条件次第で入れるようにして普段はオフのままがいいだろう。オート機能が備わってちゃんとした判別ができるようになるとなお良い。
小型軽量で機能的にも遜色なし!
安価で小型だが中身は立派にハイエンド機といえる性能を持っている。他社のAPS-Cラインナップの最高位に位置するデジタル一眼とも十分に渡り合えるだけのカメラと言っていいだろう。
かつて35mm銀塩カメラ時代に「LX」という画期的なプロ機を出したことのあるメーカーだけに、今回のK-7が出てきたことは必然かもしれない。小型でも機能は犠牲にしない、使う人にとっての一番良いスタイルを追求するとこうなるのだろう。
少なくとも本特集でこれまでに扱った3機種の中でもまったく遜色なく劣る面は少ない。むしろ小型で軽量な分、一般の人が通常に使うならK-7が一番取り回しやすいのではないだろうか? レンズ資産などのしがらみがないのならK-7を選んでもまったく損はないだろう。
というわけで、APS-C上位機種編とりあえずここまでだ。次回はマイクロフォーサーズの注目機種と、コンパクトデジカメながら一味違う画質が楽しめる機種を紹介する。題して「散歩に持っていきたい本格デジカメ」編だ!
まだ見ぬライバル機――ソニー「α550」
国内では未発表ながら、ソニーが海外で発表した「α550」も注目機種だ。詳しい情報はないが、撮像素子に1420万画素のCMOSセンサー「Exmor」を搭載。従来機から搭載されているファインダー内に専用のカメラを内蔵し、光学ファインダーに入ってきた実像を背面液晶に表示するクイックAFライブビューに加え、撮像素子でのライブビュー「Manual Focus Check Live View」も可能になっているらしい(名前からしてAFが動作するのかわからない)。
連写速度は最高で秒間7コマ、光学ファインダー使用時には5コマになるので、7コマで使用するにはなんらかの縛りがあるかもしれない。上下方向へチルトできる3型液晶モニタが搭載される。記録メディアはSDとメモリースティックデュオとのダブルスロット、クイックAFライブビューでは顔認識機能も持つらしい。
動画の記録機能は無さそうだがHDR撮影機能を内蔵するなど、魅力的な機能が搭載されている。ぜひ国内で発表してほしい1台だ。
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