噂のアレを直撃! 似て非なるもの?
最後に、パナソニックから登場した「GF1」について触れてみたい(関連記事)。基本コンセプトはE-P1とまったく一緒で、想定メインユーザーが女性なのも一緒。ついでにマウントも一緒。最初にG1が出たときに「でかいよ?」「なんでファインダーがあるんだ?」「マイクロフォーサーズはレンジファインダー風デジカメを作るための構想じゃないのか?」と思いつつ、ようやくオリンパスから出た理想通りのE-P1を購入したわけだが、同じマイクロフォーサーズ規格に参入しているパナソニックから登場したE-P1タイプのデジカメは相当気になる。
GF1の本体サイズは幅119×奥行き36.3×高さ71mm。ちなみにE-P1は幅120.5×奥行き35×高さ70mmで、横幅は1mm小さいがほかはE-P1のほうが小さい。並べると大きさの差はほとんど感じない。デザインがE-P1はシャープでGF1は少しプックリとした印象だ。
このサイズにストロボが内蔵されているのはちょっとうらやましい。E-P1を使っていてたまにだが、ストロボが欲しくなるときがあるのだ。
また、液晶ビューファインダーがかなりうらやましいと思った。元々一眼レフを使っていることもあり、E-P1でもついファインダーを覗こうとしてしまうことがある。
光学ビューファインダーと違い、正確なフレーミングができ、ちゃんとカメラの情報も確認できるのは便利だ。ちょっと強がりを言うなら、なんでGH1と同等の144万ドットファインダーじゃなかったのだろうか? さすがに同じのは無理にしても20万ドットはどうかと思うレベルだ。
インターフェイスはGF1のほうが良い。コンパクトデジカメからの買い替えユーザーをちゃんと考えているのだろう。(コンパクトデジカメの)LUMIXのインターフェイスをほぼそのまま踏襲している。ボタン周りを見ればだいたいの機能が把握できる。動画撮影用に専用ボタンがあるのも良い所。操作感もキビキビしててメニュー周りや操作をしてもぜんぜんストレスを感じないで操作できる。
E-P1もそれなりに反応速度は良いと思ってたが、使い比べてみるとちょっと反応が鈍い気がする。カメラのパラメータ変更用ダイヤル(シャッターや絞りや露出補正といった数値を変更するためのダイヤル)がひとつしかないのは残念だが、E-P1のように不意に回ってしまうことはなさそうだ。
同時に発表されたレンズは、20mmのパンケーキと45mmマクロの2本。45mmマクロはライカのブランド名が与えられている。45mmマクロは使い勝手が気になるところ。ちょっと長すぎな感じだ。スナップ用途がメインのこの手の機種なら標準レンズ兼用で少し大きめでもいいから25mmくらい(50mm相当)のマクロが欲しい。ズームではなく、単焦点一本でなんでも撮れるレンズが良い。
同時発表の20mmパンケーキレンズは35mm換算で約40mmと使いやすそうな焦点距離。AFの動作音は17mmよりも静かだった。最短撮影距離は17mmと同じ20cmなので20mmのほうが大きく撮れる。明るさと引き換えになったのか、17mmよりも若干大きくなってしまっている。
明らかにE-P1よりも良い点は、扱いやすく反応の良いインターフェイス、ビューファインダー(でも別売り)あたりか。いまいちな部分は、手ブレ補正機能がない、動画記録時の音声がモノラル、グリップが邪魔、ストラップの取り付け部がリングタイプ使用不可、といったところか。
買い替えはないとして、買い足すだけの意味があるだろうか? レンズは20mmが結構欲しく感じる。あと同時に参考出品されてた14mmの短焦点28mm相当のパンケーキレンズが2010年に発売予定とのことで、これは多分買うだろうな。
なんにせよ、E-P1と同じようなデジカメが出てきたことは喜ばしい限りだ。薄くて小さめでちゃんとした性能が出せて見た目がかわいいカメラが必要なのだ。
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